鼻出血

鼻出血は、半数以上の人に生涯に一度くらいは起こります。ほとんどは自然に止まりますが、1割の人では止めるのに医療的な処置が必要になります。

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応急処置としては、可能であれば、前屈みで椅子に座ってもらって(寝るなら仰臥位はダメです、側臥位にしましょう)5分間ぐらい鼻をつまんでもらって(濡れタオルで冷やしながら押さえるとより効果的)止まらなければ来てもらうようにします。小児の場合は、鼻いじり、鼻炎が多く、高齢者は薬剤(ワーファリン、バイアスピリン等)を服用したり、在宅での吸痰の処置後に鼻出血が止まらないなどが多いようです。

座った姿勢で、血液が喉の奥に流れ込まないようにあごを引き、顔をやや下向きにします。小鼻をつまみ、出血している部位を圧迫します。喉の奥から血液が流れ出てくるようなら、飲み込まないで吐き出してください。(気持ち悪くなって吐くことが多い)

基礎疾患(肝硬変、骨髄異形成症候群、特発性血小板減少性紫斑病、オスラー病、DICなど)にも注意が必要ですが、稀だと思います。(高血圧は、鼻出血のリスクファクターではない)

 




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ボスミン液 0.02% 4%キシロカイン
1:1で5cc

マスク 手袋 ヘッドライトで両手を空けること

キーセルバッハに向けて詰め込む 5〜15分安静

出血源の特定 キーセルバッハから70〜90%
後から出た出血は止まりにくい蝶口蓋動脈の枝からの出血

ゲンタシン軟膏で滑りをよくすると患者さんの苦痛も軽減できます。

後方出血で、尿道バルーンで止めて、パッキングした耳鼻科紹介します。

喉に魚の骨がささった

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魚の骨が刺さりやすいのは、両扁桃部と舌根部です。ずっと見えているわけではないので、舌圧子で押さえてタイミングを測りながら観察しましょう。患者さん本人が「ここに刺さっている」と言われる場合は、そこを目がけて捜すと見つかりやすいですが、実際に見えるのは、2割ほどです。本当に刺さったの?実際は、1/4は既に抜けていて、刺さったときの痛みが残っているだけです。刺さっていなければ、48時間以内に痛みは、改善するので、痛み止めを出して、様子をみてもOKです。痛みが続くようなら耳鼻科受診を勧めます。刺さってから数日経って、痛みが強いときや発熱している時は、すぐに耳鼻科に紹介します。細い骨は、レントゲンには写りません。

少し舌を前に出してもらって(犬がハアハアするように)息を吸った時に咽頭が挙がるのでその一瞬を狙って、