イトリゾール内用液

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【組成・性状】イトラコナゾール
【効能・効果】口腔咽頭カンジダ症および食道カンジダ症
【用法・用量】1日1回20ml(200mg)空腹時でもOK
【薀蓄等】
イトラコナゾールのカプセル製剤は、血中半減期が長く(100mg内服時:25時間)、組織移行性も良好であるという利点はあるものの、食事の影響により腸管からの吸収率や生物学的利用率が大きく変化する(食後に服用した方が吸収率が高い)ことが知られており、食事による吸収等のばらつきを抑える目的で、カプセル剤の服用は「食直後」と定められている。このため、全身状態が不良で食事摂取が困難な患者や、胃酸分泌抑制薬(H2受容体拮抗薬、プロトンポンプ阻害薬など)を併用している患者などでは、イトラコナゾールが十分に吸収されず、十分な血中濃度が得られない場合があった。これに対し、液剤は、胃酸の影響を受けずに吸収されるため空腹時の投与が可能であり、食事摂取が難しい患者でも安定した血中濃度が得られます。1回20mLとなっていますが、下痢の副作用が非常に多いため、下痢をする方には1回10mL、朝夕2分にします。

白い斑点や偽膜ができる病型で、内科や小児科では鵞口瘡とも呼ばれます。急性発症では、こすると剥がれ落ちます。(分厚くなってくるとこすっても落ちない)

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口腔カンジダ症

カンジダ症には、表在性カンジダ症と深在性カンジダ症があります。表在性カンジダ症は、粘膜・皮膚型カンジダ症で、口腔カンジダ症は、皮膚カンジダ症といわれます。それに対し、深在性カンジダ症は全身性カンジダ症(全身感染型)、もしくは内臓カンジダ症といわれます。口腔カンジダ症でも、長い期間感染していると、付着していたカンジダ菌が菌糸を伸ばし、口腔粘膜上皮下組織まで達すると深在性のカンジダ症となります。皮下組織までカンジダ菌が侵攻するとカンジダ抗原が産生され、深在性カンジダ症の特異的なマーカー(カンジテックなど)が陽性になります。カンジダは、口腔内の常在菌(3人に1人)です。抵抗力が未熟な乳児や免疫力の低下した高齢者、唾液分泌の少ない人、ステロイドや免疫抑制剤を内服している人などに起こりやすい。

 

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フロリードゲル経口用2% 5g

5g分3毎食後に口腔内に塗布(添付文書では、10~20gを分4)で処方します。3~4日で見た目上よくなりますが、ここで治療をやめると再発することが多いので、7~14日間は服用しましょう。軽~中症には2本、重症には3本の処方となります。

 

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義歯を装着している床下粘膜に赤くただれた所見があれば、口腔カンジダ症が疑われます。ポビドンヨード製剤などでうがいしても表面はきれいになりますが、カンジダ菌の菌糸は口腔粘膜上皮内に残っているため、多くの場合再発をしてきます。ステロイド軟膏が塗ってもよくなりません。フロリードゲルを義歯の基底面(粘膜面)に塗ってそのまま装着させると、フロリードゲルが密閉され、長時間停滞するので、1日1gで十分で、2週間塗ります。


両側の口角炎の原因は口腔カンジダ症とされています。カンジダ性口唇炎では、まれに唇が腫れたり、熱感・腫脹・疼痛などを訴えることもあります。

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正中菱形舌炎の症例もカンジダ菌が原因とされています。


紅斑性は、ぴりぴりする、食べるとしみる、苦いなど舌痛症として現れることが多く、唾液分泌低下を伴っていることが多い。舌痛症の原因としては、鉄欠乏性貧血や悪性貧血(VB12欠乏)亜鉛欠乏などが有名ですが、原因不明の場合も多く、抗うつ薬、抗不安薬でよくなる場合もあります。

ファンギゾンシロップ100mg/mLは味がまずいので原液のままではちょっと飲めません。普通は、ファンギゾンシロップ100mg/mL(10mL)に蒸留水(490mL)を加え2%溶液に調製し、1回20mL、1日3回毎食後うがいします。(1~2週間)出来るだけ長く口内に含み、うがいします。(お口くちゅくちゅモンダミン?)

なお、ファンギゾンシロップはうがいをして、フロリードゲルは、局所塗布として使うことが多いですが、両者とも内服薬なので、「うがいにて」「塗布」などの指示を出すと保険適応外使用として返戻されてしまいますので、注意が必要です。

 

オラビ

【組成・性状】ミコナゾール
【効能・効果】口腔咽頭カンジダ症
【用法・用量】1日1回50mg錠 犬歯窩に付着

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