目次

ペニシリン系

妊婦さんに使える抗菌薬は、ペニシリン系もしくはセフェム系(使用実績の多い第一世代が安心)を第一選択です。マクロライド系も安全です。

バイシリンG(DBECPCG:ベンジルペニシリン)

【組成・性状】バイシリンG顆粒40万単位/g (1単位=0.27μg)ペニシリン1単位は0.27μgなので、1000万単位は2.7g

【用法・用量】
成人 1回40万単位 1日2〜4回
小児 1歳 1日20万単位
3歳 1日30万単位
12歳 1日80万単位 1日2〜4回

【使用上の注意】
副作用に腎障害がありますが、ゲンタマイシンやバンコマイシンが起こす腎障害と違って、アレルギー反応(クームスII型)です。抗体が腎臓にくっついて起こる間質性腎炎で血尿を伴ってCr上昇が見られる。アレルギー反応なのでクレアチンクリアランスを測って投与量を調整しても良くなりません。正しい対応は、ペニシリンを中止しなければなりません。

【禁忌】
ペニシリンアレルギー 皮疹などは1〜10%に起こります。問診を丁寧にすれば、減らせます。最も重症なアナフィラキシー0.01〜0.001%しか起こりません。これも丁寧な問診で防ぐことができます。皮内テストは不要です。検査前確率が低すぎて、意味がありません。アレルギーののある人は、マクロライドなどで代用します。神経梅毒などどうしてもペニシリンを使わなければ治らない症例については、脱感作療法(ICUなどアナフィラキシーにすぐに対応できる環境で、ほんの少量づつ投与して体を慣らしていく方法)は専門家に任せましょう。

 

【第一選択薬】
◎A群β溶連菌(咽頭炎、扁桃炎)100%感受性あり。30歳未満に有用(30歳以上はEBにかかりやすい)
◎梅毒は100%感受性あり。レストスピラやライム病などのスピロヘータも第一選択。
◎肺炎 肺炎球菌(PSSP、PISP)なら第一選択。肺炎球菌(PRSP)は効かない。
◎心内膜炎(緑連菌)
◎壊死性筋膜炎 初期治療は、カルバペネムで始めるが、培養結果でA群β溶連菌が出ればデ・エスカレーション。

 

【薀蓄等】
◎抗生剤の投与で症状が1日早く改善する、リウマチ熱の予防できる、咽頭膿瘍、中耳炎、壊死性筋膜炎への進展予防のために有用性あり。

 

サワシリン、パセトシン(AMPC:アモキシシリン)

画像の説明

【用法・用量】
サワシリン細粒10% 上気道感染 40mg/kg/日
中耳炎   50〜60mg/kg/日
パセトシン錠250mg 1回250〜500mg 1日3回

【薀蓄等】
◎急性咽頭炎、扁桃炎のA群β溶連菌は、100%OKだが、肺炎球菌や大腸菌、インフルエンザ桿菌は耐性菌あり(30%)
EBで発疹(30歳未満ならバイシリンG、30歳以上ならパセトシン)
◎副鼻腔炎、中耳炎の治療適応(高熱、痛み、全身倦怠感、膿がでている。7日以上の症状持続など)
◎大腸菌による尿路感染症(外来)に適応 7日間(一部耐性あり)
◎H.pylori除菌等
◎歯科治療時の心内膜炎予防

【作用機序】

細菌の中には細胞壁を持つものが存在し、その細菌にとって細胞壁はその構造を保つために必須のものです。細胞壁はペプチドグリカンというペプチドと糖からなる高分子化合物から構成されています。ペプチドグリカンはペニシリン結合タンパク質(PBP*2)と呼ばれるペプチドグリカン合成酵素によって作られます。ペニシリン系抗生物質はその名前の通りPBPに結合するのですが、これはペニシリン系抗生物質の構造がD-Ala-D-Ala(D-アラニル-D-アラニン)に類似しているためです。ペプチドグリカンの原料であるD-Ala-D-Alaと間違えてペニシリン系抗生物質と結合したPBPはそれ以上ペプチドグリカンを合成することができなくなります。
その結果、細菌は細胞壁を合成できなくなり、その形を保てなくなり死滅してしまいます。

 

オーグメンチン(AMPC/CVA:アモキシシリン/クラブラン酸 2:1)

 

画像の説明

【組成・性状】オーグメンチン配合錠250RS アモキシシリン250mgとクラブラン酸125mg

【効能・効果】
【用法・用量】
1回 オーグメンチン配合錠375mg+アモキシリン250mg 1日3回

【禁忌】

【使用上の注意】
【薀蓄等】
◎MSSAによる蜂窩織炎、モラキセラ、βラクタマーゼ産生インフルエンザ菌にもOK。嫌気性感染(口腔内)軽度の憩室炎にもOK。

【作用機序】

ペニシリン系抗生物質により細菌を倒すことができますが、細菌も黙っているわけではありません。ペニシリン系抗生物質などのβ-ラクタム系抗生物質に対して耐性を獲得した細菌が存在します。細菌は様々な形の耐性機構を持ちますが、β-ラクタム系抗生物質に対する代表的な耐性機構の一つにβ-ラクタマーゼがあります。β-ラクタマーゼはペニシリン系抗生物質を含むβ-ラクタム系抗生物質に特徴的なβ-ラクタム環を切断し、その活性を阻害します。その結果、アモキシシリンは効果を発揮できなくなってしまいます。(β-ラクタマーゼはペニシリナーゼ、セファロスポリナーゼなど様々な種類が存在します)

そこで登場したのがオーグメンチン(アモキシシリン/クラブラン酸カリウム)です。クラブラン酸カリウムはβ-ラクタマーゼの働きを抑えることのできるβ-ラクタマーゼ阻害薬です。β-ラクタマーゼを不可逆的に阻害することができるため、アモキシシリと合わせて使用することで、β-ラクタマーゼを有する細菌に対してもアモキシシリンが効果を発揮することを可能とします。(クラブラン酸カリウムは特にペニシリナーゼに対して効果を発揮すると言われています)

〜薬剤師の脳みそより〜

 

ユナシン(SBTPC:スルタミシリン)経口用第三世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
【使用上の注意】

【禁忌】

【薀蓄等】ABPCとβラクタマーゼ阻害やくのスルバクタムをエステル結合させた抗菌薬

 

ペントシリン(PIPC:ピペラシリン)注射用第三世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】1〜2g
【使用上の注意】

【禁忌】

【薀蓄等】緑膿菌にも効くペニシリン系抗菌薬です。緑膿菌感染を治療するときに、アミノグリコシド系の併用が勧められます。その理由としては、シナジー効果を期待することと耐性菌の発現を防ぐと言われています。緑膿菌をカバーしなければならないのは、好中球減少症の発熱です。院内の肺炎、髄膜炎、尿路感染症などは臨床症状でケースバイケースです。待てるか?、酸素化は、意識状態は、血圧は、脈拍は、話ができる、ご飯を食べれる患者さんはまだ待てます。酸素化が悪い、ショックになっている、挿管されている、ドーパミンを使わないと血圧が維持できない患者さんは待てないか患者さんです。なんでもかんでもカバーしているとたくさん耐性菌を作ってしまって、その病院で使える抗菌薬がなくなれば、自分で自分の首を締めることになってしまいます。少なくともカルバペネムは最後まで取っておくことは戦略として大事です。

市中肺炎の重症度をみるスコアです。

 

セフェム系

腸球菌リステリアはセフェム系抗菌薬は効きません。(耐性菌は除く)

セファメジン(CEZ:セファゾリン)注射用第一世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】

【使用上の注意】

【禁忌】
【薀蓄等】
◎術前の創部感染予防のため、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌をターゲットに使用します。手術の直前から2時間前までに投与、最大量 2gx3ぐらいまで使用可能
◎髄膜移行性が悪いので、黄色ブドウ球菌の髄膜炎では使えない。
◎軟部組織感染症には、黄色ブドウ球菌と連鎖球菌をカバーする第一世代セフェムが第一選択薬。

 

ケフレックス(CEX:セファレキシン)注射用第一世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
パンスポリンT錠 100mg 1回100〜200mg(400mg)1日3回食後
【使用上の注意】

【禁忌】
【薀蓄等】

 

パンスポリン(CTM:セフォチアム)注射用第二世代

 

画像の説明

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
パンスポリンT錠 100mg 1回100〜200mg(400mg)1日3回食後
【使用上の注意】

【禁忌】
【薀蓄等】

◎肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、モラキセラに効く(感受性があれば)
◎非定型には効かない
◎腸内細菌にも効く(嫌気性菌には効かない)

、大腸菌、クレブシエラにも効く

サマセフ 250mgカプセル CDX(セファドロキシル)
1回250mg(500mg) 1日3回食後
◎軟部組織感染症には、第一世代セフェム系 黄色ブドウ球菌の第一選択(インフルエンザ桿菌にも効く)

第三世代の経口薬(セフゾン、フロモックス、メイアクトなど)は、帯に短し、襷に長しと言われています。開業医には必要ないかも?さらに、Bioavailabilityが低く、副作用で偽膜性腸炎が起こりやすいという欠点あり。第三世代のセフェム(注射薬)の活躍の場は、細菌性髄膜炎(肺炎球菌)や急性喉頭蓋炎インフルエンザ菌)など生きるか死ぬかの時に最大の威力を発揮します。

 

ロセフィン(CTRX:セフトリアキソン)注射用第三世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】1〜2g
【使用上の注意】

【禁忌】

【薀蓄等】
◎肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、モラキセラに効く(感受性があれば)
◎非定型には効かない
◎腸内細菌にも効く(嫌気性菌には効かない)
◎ 淋菌に効く
1日1回(開業医に必須な条件です)
肝代謝(腎機能に関係なく投与できるのは利点だが、肝機能異常がある場合は使いにくい)

 

クラファオラン(CTX:セフォタキシム)注射用第三世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】1〜2g
【使用上の注意】

【禁忌】

【薀蓄等】

◎肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、モラキセラに効く(感受性があれば)
◎非定型には効かない
◎腸内細菌にも効く(嫌気性菌には効かない)

 

オラセフ(CXM-AX:セフロキシム)経口用第二世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】1〜2g
【使用上の注意】

【禁忌】

【薀蓄等】

◎肺炎球菌、インフルエンザ桿菌、モラキセラに効く(感受性があれば)
◎非定型には効かない
◎腸内細菌にも効く(嫌気性菌には効かない)

 

セフメタゾン(CMZ:セフメタゾール)注射用第二世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】1〜2g
【使用上の注意】

【禁忌】

【薀蓄等】
◎腸内細菌にも効く(嫌気性菌に効く)
◎口腔内の嫌気性菌はペニシリンG、第二第三世代セフェムでも十分効果あるが、腹腔内の嫌気性菌(バクテロイデス。フラジリスはβラクタマーゼを産生)はペニシリンG、第二第三世代セフェムも効かない。セフメタゾンがも最近は耐性菌が増えてきて、軽症の腹部感染症に限って使用されているのが現状。重症例にはユナシンやカルバペネムが選択される。クレブシエラや大腸菌、緑膿菌などが産生する多数のβラクタマーゼが効かなくなるESBLに対して以前はセフメタゾンが有効だったが、最近はカルバペネムが第一選択になっています。

 

モダシン(CAZ:セフタジジム)注射用第三世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
【使用上の注意】

【禁忌】

【薀蓄等】
◎緑膿菌に効く抗菌薬で、緑膿菌感染を疑う重症例にだけ投与する。
◎好中球減少時の熱、院内感染の重症例、脳外科術後の髄膜炎など
◎グラム陽性菌には効かない

 

マキシピーム(CFPM:セフェピム)注射用第四世代

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
【使用上の注意】

【禁忌】

【薀蓄等】
◎緑膿菌に効く抗菌薬で、緑膿菌感染を疑う重症例にだけ投与する。
◎好中球減少時の熱、院内感染の重症例、脳外科術後の髄膜炎など
◎グラム陽性菌(肺炎球菌や黄色ブドウ球菌)などにもそこそこ効果あり。

 

マクロライド系

クラリシッド CAM(クラリスロマイシン)

クラリシッド錠200mg
クラリシッドDS10%小児用
クラリス錠50mg小児用
【禁忌】

画像の説明

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
【使用上の注意】
【薀蓄等】
非定型肺炎、クラミジア感染症(STI)淋菌にも必ず併用する。
非定型抗酸菌症感染症には、エタンブトール、シプロキサン、アミカシンなどと併用すると効果ある症例もあり。
カンピロバクター感染症
ピロリ菌除去

カンピロバクターは、ニューキノロン耐性が多く、マクロライドで治療する

マクロライド耐性が増えてきている。肺炎球菌(80%)溶連菌(50%)マイコプラズマ(子供 歯牙黄染(テトラサイクリン系) 軟骨形成阻害(ニューキノロン系))ピロリ菌(50%)

 

ジスロマック CAM(アジスロマイシン)

【禁忌】

【組成・性状】

画像の説明
【効能・効果】
【用法・用量】
【使用上の注意】
【薀蓄等】

1日1回

薬の相互作用が非常少ない

クラリスロマイシンと比較して多剤との相互作用が少ない。
外来で治療できる軽症、中等症の肺炎は、3日間投与(細胞内濃度を長く保つので1週間の効果あり)でいい適応

緑膿菌感染を疑うような局面(好中球減少、院内感染の重症例など)は、開業医では

 

 

 

アミノグリコシド系

ストレプトマイシン SM 

 

画像の説明

【組成・性状】
【効能・効果】抗酸菌(マイコバクテリウム)セラチア
【用法・用量】
【使用上の注意】
◎肺への移行性は良くないので、肺炎には単剤では使えない。
◎アルカリ性の環境下で威力を発揮するので、膿瘍など酸性環境では効きにくい。
◎副作用を出さないための工夫として、クレアチニンクリアランスを測定し、適切な投与量を投与、必ず血中濃度モニターを行います。

 

【薀蓄等】

アミノグリコシドには3つの特徴があります。

①PAE(Post-Antibiotic Effect:持続効果)
抗菌薬がMIC以上の濃度で細菌に接触したあとに、血中濃度がMIC 以下あるいは消失しても持続してみられる細菌の増殖抑制効果。1日1回投与でOK。

 

②濃度依存性 1回投与で最高血中濃度が高いほど良く効きますが、中毒域が狭いので血中濃度のモニタリングが必要です。1日3回投与では、ピークとトラフを測定するのが原則だが、1日1回投与なら、翌朝の採血で1μg以下なら中度域には達していないと判断できます。ただし、腎機能が正常で、ゲンタマイシン、トブラマイシンなら5mg/kg、アミカシンなら15mg/kgと十分量投与されていることが条件です。

③シナジー効果 主にβラクタム薬に併用して効果増大(同時に投与すると失活するので、単剤を順番に投与する)
例えば、黄色ブドウ球菌の心内膜炎 治療開始から3〜5日間併用してからβラクタム単剤で治療、腸球菌による心内膜炎は、全治療期間に渡って併用するのがいいとされています。単剤としては、好気性のグラム陰性桿菌に効く(嫌気性菌には効かない グラム陽性菌には効かないので、あくまでも黄色ブドウ球菌や腸球菌に併用するのはシナジー効果を期待して)

【副作用】
◎耳毒性(聴力障害、平衡障害)非可逆性
◎腎毒性(非乏尿性)可逆性

アミノグリコシド系はちょっと玄人向けの抗菌薬です。開業医が使うとすれば、抗結核薬としてストレプトマイシン、アミカシン(AM)を使うぐらいでしょうか。色々な種類がありますが、それぞれ特徴があります。腸球菌、セラチア、ペスト、野兎病などにはゲンタマイシン(GM)緑膿菌にはトブラマイシン(TOB)が使われます。

 

S T合剤

バクタ画像の説明

【禁忌】

【組成・性状】

【効能・効果】
【用法・用量】
【副作用】
◎消化器症状や肝機能障害あり。
◎皮疹が3〜4%に発現、HIV感染者にはカリニ肺炎の予防に使われるが、皮疹の頻度が高くなります。皮疹を様子を見ているとだんだんひどくなって、Stevens Johnson症候群やTENに進展することもある。
◎尿細管からのカリウムの排泄を抑制することで高カリウム血症を起こすことがある。
◎血球減少を認めれば、投薬中止。
◎相互作用 フェニトイン、メトトレキセート、ワーファリン、SU剤の血中濃度を上げる。経口避妊薬の血中濃度は下げる。

【使用上の注意】腎臓からのCrの排泄が抑えられて、血中のCrが上昇するが心配ないので経過観察のみでOK(脱水など腎不全は除外)
【薀蓄等】

◎細菌以外の微生物
◎高いbioavailability(消化管での吸収がいい)
◎呼吸器、尿路、髄液、胆汁などへの移行性もいい
◎カリニ肺炎(PCP)Pneumocystis jiroveci(真菌)もともと体の中に持っている菌で、ステロイド内服している、HIV患者など免疫抑制されている患者さんに、緩徐な進行の高熱、呼吸苦(労作時の低酸素化)で起こってくる間質性肺炎です。

 

テトラサイクリン系

ミノマイシン画像の説明

【禁忌】

【組成・性状】

【効能・効果】
【用法・用量】
【使用上の注意】
【薀蓄等】

市中獲得型MRSA(CA-MRSA)は、βラクタムは効果ないが、ST合剤、マクロライド、クリンダマイシンは効果あり。

テトラサイクリン系とβラクタム剤は相性が悪い。

 

リンコマイシン系

ダラシン CLDM(クリンダマイシン)

【禁忌】

画像の説明

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
【使用上の注意】副作用 偽膜性腸炎
【薀蓄等】
グラム陽性球菌(肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、連鎖球菌など)嫌気性菌(口腔内など)に有効

誤嚥性肺炎、蜂窩織炎(βラクタムにアレルギーある場合)
◎偽膜性腸炎を起こしやすい。

 

ニューキノロン系

クラビット LVFX(レボフロキサシン)

【禁忌】妊娠、小児(軟骨毒性)

画像の説明

【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
クラビット錠 250mg 1回2錠 1日1回

【使用上の注意】
副作用 中枢神経系(頭痛、めまい、痙攣)軟骨毒性があるので小児、妊婦に禁忌、高齢者(アキレス腱が切れる)QT延長

相互作用、NSAIDsとの併用で痙攣、テオフィリン、ワーファリンの濃度を上げる。制酸剤、鉄剤、亜鉛、Mg製剤で吸収低下

【薀蓄等】
Bioavailabilityが高い
相互作用 NSAIDsとの併用で痙攣
テオフィリン、ワーファリンの濃度を上げる
制酸剤、鉄剤、Mg製剤(マグミット)亜鉛で吸収障害あり

◎肺炎球菌にも効く(レスピラトリーキノロン)
◎問題点 緑膿菌に効く(必要なし)結核菌に効く(焼け石に水程度の効果で、診断が遅れる、キノロン耐性、感染の拡大の危険)
◎適応は、入院できない肺炎(肺炎球菌)と尿路感染症。
◎ちゃんと診断して、原因菌がある程度想定されれば、緑膿菌、結核菌にも効くようなブロードスペクロラムな抗菌薬を日常診療で使う必要はありません。外来で緑膿菌は原因菌にならないのでカバーする必要はありませんし、結核菌を除外せずに使うことで耐性菌を作ってしまう原因にもなるし、診断が遅れて感染拡大のリスクもあります。

シプロキサシンは、黄色ブドウ球菌に効くが、耐性を獲得しやすので、リファンピン(RFP)を併用することで耐性しにくくなる。

カンピロバクターは、ニューキノロン耐性が多く、マクロライドで治療する

リファンピシン RFP

【禁忌】

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【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
【使用上の注意】
【薀蓄等】
◎人工物感染の場合に、シプロキサンなどを併用(単独では使うとすぐに耐性ができる)

バンコマイシン VCM

【禁忌】

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【組成・性状】
【効能・効果】
【用法・用量】
【使用上の注意】
【薀蓄等】

MRSA肺炎が治らない。診断が間違っている。痰の培養陽性だけではMRSA肺炎とは限らない。多くはコロナリゼーションの場合も多い。血液培養で生えるとか本当に重症で多結節様の肺炎像が見えるとか、血中濃度は保たれているか、オプションとしてはアミノグリコシドを噛ませるとシナジー効果はあるが、副作用も同様に腎障害が悪化するリスクも伴う。リファンピシンを噛ませるというオプションもあり。リネゾリド(LZD)に変更してみる