タリージェ

【組成・性状】ミロガバリン(一般名)
錠5mg(剤形)

【効能・効果】神経障害性疼痛

【用法・用量】1回5mg1日2回

 

【禁忌】

【使用上の注意】ミロガバリンは、個人個人で感受性が著しく異なるお薬です。タイトレーションが重要で、必ず2.5mg寝る前から始めます。少ない量で最大の効果です。ミロガバリンが合うかどうかを調べ、少しでもフラフラするようならすぐに撤退です効果発現までに2〜3日かかります。3〜4日で問題なければ増量とし、1週間ごとに容量を調節していき1回15mg、1日2回まで、4週間で効果判定する。万能薬ではなく、副作用出現時には馴化しないので、経過を観ずに中止を考慮する。

神経障害性疼痛は、末梢性と中枢性に大別される。末梢性神経障害性疼痛の代表的な疾患は、帯状疱疹後神経痛、有痛性糖尿病性神経障害、三叉神経痛などであり、中枢性神経障害性疼痛は脳卒中後疼痛などである。

腎機能低下例においては、血中濃度が上昇し副作用が発現しやすいためクレアチニンクリアランス値に応じて投与量を調節する必要がある。


120例のプレガバリン投与CKD患者で有害事象発生者の検討を見てみると、有害発症群は、非発生群に比し、高齢、低体重、血清Cr高値、eGFR低下した症例における初期投与量、維持量に注意が必要である。

 

【薀蓄等】作用機序
①神経が損傷を受けると、シナプス前終末でα2δ-1サブユニットおよび電位依存性カルシウムチャネルが増加する。
②活動の上昇した電位依存性カルシウムチャネルを通してカルシウムイオンの流入が増大する。
③シナプス小胞から興奮性神経伝達物質が過剰に放出される。
④興奮性神経伝達物質がシナプス後膜の受容体に結合し痛覚刺激が伝達される。

タリージェが投与されると、
①電位依存性カルシウムチャネルα2δ-1サブユニットにタリージェが結合する。
②電位依存性カルシウムチャネルが遮断され、カルシウムイオンの流入が抑制される。
③シナプス小胞から興奮性神経伝達物質の過剰放出が抑制される。
④シナプス後膜へ痛覚刺激が伝達されず、鎮痛効果を発揮する。