貧血

貧血ってこんなイメージですか?

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朝礼で立っていていたら、目の前がスーッと暗くなって倒れてしまう。しゃがんだり座った状態から立ち上がると、くらくらと立ちくらみがする。こういった症状が出たら「貧血だ!」と思っていませんか? 実はこれ、貧血とは違うのです。一般的にはいわゆる脳貧血と言われているものでしょうか。医学的には、「熱失神」「血管迷走神経反射性失神」「起立性低血圧」などが考えらます。原因は、暑さや自律神経などの反応で脳へ送られる血液の流れが一時的に阻害されることで起こります。貧血は血の量が減る(ヘモグロビン)によっておこる病態です。


血液も、りっぱな臓器のひとつです。血液は血管の中を流れていますが、いろいろな細胞が集まっています。血液は骨髄というところで作られます。骨髄は骨の中心にあるやわらかい部分です。 ここで、造血幹細胞から赤血球・白血球(好中球やリンパ球など)・血小板 が造られています。 骨髄は言わば「血液の工場」なのです。

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 採血して試験管に入れておくと、沈殿物と上澄み液にわかれます。半分は血漿といわれる水です。下に沈んでいるのが、血液の細胞です。その中で一番多いのが赤血球なのです。


血液を顕微鏡(400〜1000倍)で見てみるとたくさんある赤い円盤(中央部は薄いので明るく見える)が赤血球(7〜8μm)です。淡青紫色の小さなゴミのように見えるのが、血小板です。赤血球よりちょっと大きめの青紫色(分葉したり丸い塊)細胞が白血球です。

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ヘモグロビン(Hb)

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ヘモグロビンは、色素のヘムとタンパク質のグロビンからできており、ヘムを構成しているのがポルフィリンという有機化合物と鉄です。この鉄が酸化(酸素と結びつく)することによって ヘモグロビンは鮮やかな赤色を帯びます。(鉄は錆びると赤くなります)ヘモグロビンは、私たちの体の隅々まで酸素を届ける酸素宅配便のようなものです。


鉄の体内動態

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体内の総鉄量はおよそ4gです。つまり、五寸釘(ワラ人形に打つやつです。約15cm)が身体の中にある勘定です。


鉄は大別してヘモグロビンに70%、ミオグロビンに5%、ヘモジデリン・フェリチンとして組織に25%存在します。 健康な人が食事で摂る鉄の量は1日に10〜20mg程度ですが、体に吸収されるのは、せいぜい1mg余り( 1割前後)です。しかも、毎日1mg前後の鉄が排出されます。女性は1回の月経で月平均45mlの失血がありますから(赤血球1mlにつき鉄1mgなので、ヘマトクリット50%とすると20mgの鉄を失います)常に鉄の吸収・排泄のバランスが負になり易い状態にあるのです。

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1日に必要な鉄の摂取量は、男性10mg、女性は12mgです。 食品に含まれる鉄分には、体内で吸収されやすい「へム鉄」と吸収されにくい「非ヘム鉄」 の2種類があります。ヘム鉄は牛肉、豚肉、鶏肉、魚類など肉や魚に含まれ、非ヘム鉄はほうれんそう、貝類、卵黄、ひじきなど野菜や穀類に多く含まれます。鉄の吸収をよくするためには、鉄と一緒にいろいろな栄養素(ビタミンCやビタミンB2、B6、B12とマグネシウム、銅、葉酸など)をまんべんなく摂ることが大切です。 また、ヘモグロビンを造るために欠かせない良質のタンパク質や、ポルフィリンを合成するのに必要な亜鉛も不足しないようにしなくてはなりません。つまり、これらを十分にとるには、ただヘム鉄の多い食品(=肉類など)ばかりを摂ればよいわけではなく、野菜など非ヘム鉄の多い食品も、鉄分の吸収を高める食品と一緒に摂ることで効率よく鉄を摂ることができます。いろいろなものを偏りなくバランスのよい食事を食べることが大切なのです。
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貧血の症状

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身体に必要な酸素が十分に行きわたらなくなり、動悸、息切れ、頭痛、顔色が悪くなるなど様々な症状が表れますが、最も多い主訴は「疲れやすい」「労作時の息切れ」です。しかし、臨床的に 貧血の程度と症状の強さは一致しない場合も少なくありません。慢性に経過した人は、びっくりするくらい貧血が高度でも歩いて来院されます。急性に進行した場合は、軽い貧血でも動けません。つまり、貧血の症状の強さを決めるのは、貧血の進み具合なのです。

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貧血の診断

貧血とは血液中のヘモグロビン濃度が減少している状態と定義されています。貧血の基準では、成人男子は13g/dl未満、成人女子や小児は12g/dl未満、妊婦や幼児は11g/dl未満と定められています。

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眼瞼結膜を見てみましょう
重度の貧血、Hbは6g/dlです。普通は赤い編み目のような毛細血管が見えます。このように白ろっぽかったら貧血が疑われます。


最も大事なことは、犯人をつきとめることです(原因究明)

しかし、貧血という診断は症候名(症状をあつめたもの)で病名ではないので、どこが悪いかはわかっていないのです。ここからが大事なのです。貧血の原因を調べるために、どのようなアプローチがいいでしょうか。自分の場合は、赤血球の大きさと網状赤血球で鑑別診断をするフローチャートが優れているのではないかと考えています。

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MCV(平均赤血球容積)がその指標です。MCV=Ht(ヘマトクリット%)x10/RBC(百万/μl)で求めます。MCV<80が、小球性。MCV81〜100が正球性。MCV>101が、大球性となります。


◎小球性貧血 MCV<80

一般外来を受診する貧血の患者さんの約7割は「鉄欠乏性貧血」です。 体内の鉄が不足したために、ヘモグロビンを順調に造ることができません。ヘモグロビンがうまくできないということは、成熟した赤血球ができずに、大きさも小さくて、赤色も薄い出来損ないの赤血球(小球性低色素性)になってしまいます。



(1)出血で鉄が排出されて不足するケース

症例1 鉄欠乏性貧血 75歳 男性

 RBC 389万
 Hb  6.5
 Ht  22.4
 MCV 67.9
 フェリチン 3

まず、貧血と診断するときに、用いられるのはHb(ヘモグロビン)です。Hb値が、男性13g/dl未満、女性11g/dl未満であれば、貧血です。次に、MCV(平均赤血球容積)が最も大事は指標です。26.4x10/3.89=67.9<80 と高度な小球性貧血です。小球性貧血の代表疾患は、鉄欠乏性貧血と二次性貧血です。高齢者の慢性に消化管出血(がん)となります。(二次性貧血では、フェリチンは、高〜正常値になります)高齢者の貧血で、一般的な原因は、二次性が30〜40%、鉄欠乏性が15〜30%とされています。

注)鉄欠乏性貧血を確定するために、最も特異度が高い検査は、フェリチン低値(<15ng/ml)です。反対に、フェリチン高値>100ng/mlでは、鉄欠乏性貧血は考えにくくなります。フェリチン値が、15〜100ng/mlの時は、鉄欠乏性貧血か二次性貧血か双方が考えられます。しかし、フェリチンは、急性期反応蛋白であり、急性の炎症が存在する場合には、鉄欠乏性貧血でも高値になる症例があります。


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食生活の欧米化に伴い、日本でも大腸がんが非常に増えています。 大腸がんの死亡者数はこの20年で2倍以上に増え続け、現在、日本の女性のがん死亡原因の1位、また男性では胃がん、肺がん、肝臓がんについで4位となっています 。自分では「痔」だと思っていたら検査の結果は「がん」だったということはよくあります。大腸がんは便潜血検査や、下部消化管内視鏡検査で早期に発見できれば、100%完治も望めるがんです。


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胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは 自分の胃液で粘膜を自己消化してしまい、組織を損傷し発症します。ヘリコバクターピロリ菌感染と鎮痛解熱剤(非ステロイド性抗炎症剤)による副作用が2大原因です。診断は胃X線検査(バリウム検査)あるいは胃内視鏡検査で行います。ここで注意が必要なのは、鉄欠乏性貧血の原因で消化管出血を考えないといけないわけですが、それはあくまでも慢性に進んだ場合です。これは主にはがんを考えます。(高齢者で鉄欠乏貧血を見たらピンポンです。)胃潰瘍・十二指腸潰瘍の急性出血で真っ赤な便、タール便などが見られる場合は、小球性にはなりません。直後なら、貧血さえないこともあります。(血液が減るだけではショックなるだけです。血液が薄まらないと貧血にはなりません)急性出血では、網状赤血球が増えて、正〜大球性貧血になります。


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痔の診断は、「肛門科」で診てもらうのが、確実で、「気後れ」が「手遅れ」にならないように姫路大手前の岡崎外科消化器肛門クリニック を紹介しております。


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子宮筋腫は、成人女性の20%の割合で発生する頻度の高い疾患で、自覚症状のない症例も多いが、、粘膜下筋腫、一部の筋層内筋腫では、過多月経や不正出血、月経痛を訴える。生理の出血が「多い・少ない」というのは、本人もなかな客観的に判断するのは難しいようです。診断は超音波検査やMRIで行います。


(2)鉄の摂取量が足りないケース

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女子の場合、思春期は成長と生理の開始により鉄分の需要が増え、鉄欠乏性貧血になりやすい時期。女子高校生の約10%が鉄欠乏性貧血、約60%が鉄欠乏状態。正常者は約30%しかいないともいわれます。さらに美容のためのダイエットや偏食が貧血に拍車をかけます。激しい運動をするスポーツマンは汗と尿に鉄喪失が多く,時に鉄欠乏性貧血の遠因となることもあります。


(3)鉄の需要が多いケース

妊娠期も赤ちゃんの赤血球を造るためにたくさんの鉄が必要で、鉄不足が起こりやすくなります。

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血清鉄とフェリチン

鉄欠乏性貧血と言うと、血清鉄が低下している貧血を思いがちですが、二次性貧血でも血清鉄は低下します。鉄欠乏貧血の診断に一番特異性が高いのはフェリチンです。間違わないようにしましょう。

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鉄は体内に4000mg程度あり、60〜70%はヘモグロビン中に、20〜30%、約1000mgが貯蔵鉄です。体内の鉄が不足してくると、まず貯蔵鉄(フェリチン)が減少し、次に血清鉄が、次いで血色素(ヘモグロビン(赤血球))が減少する。更に鉄が欠乏すると組織鉄の欠乏をきたす。つまり、血液検査をして、貧血と診断された軽症の鉄欠乏性貧血であっても、貯蔵鉄は枯渇し、血清鉄も減少してきた段階で見つかるわけです。

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◎正球性貧血 MCV81〜100

代表的には、二次性貧血と出血性貧血ということになります。二次性となると悪性腫瘍、感染症、膠原病、肝疾患、腎疾患、内分泌疾患、低栄養、妊娠等いろいろな疾患があり、原因を調べるのも大変です。その他は、血液疾患も鑑別に挙がります。

症例2 高齢者の貧血 甲状腺機能低下症(二次性貧血+鉄欠乏性貧血)

 RBC 400万
 Hb  10.8
 Ht  34.2
 MCV 85.5
 フェリチン 64
 Ret 1.8
 TSH 104

下肢の浮腫を主訴に来院。81<MCV(平均赤血球容積)<100 正球性貧血です。正球性貧血の代表疾患は、出血性貧血と二次性貧血ですが、胃がんや大腸癌などからの出血による鉄欠乏貧血があっても、二次性貧血(悪性腫瘍、感染症、膠原病、肝疾患、腎疾患、内分泌疾患、低栄養、妊娠など)を合併すると、MCVやフェリチンがマスクされてしまいます。


症例3 腎性貧血 

 RBC 244万
 Hb  7.0
 Ht  21.4
 MCV 87.7
 EPO 144mIU/ml

81<MCV(平均赤血球容積)<100 正球性貧血です。正球性貧血の代表疾患は、出血性貧血と二次性貧血ですが、溶血性貧血や造血器疾患(骨髄異型性症候群、白血病、再生不良性貧血など)もあります。GFR<30なら、腎性貧血を疑います。Hb7.0ならEPOは、通常100mIU/ml 以上になります。


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◎大球性貧血 MCV>101

症例4 悪性貧血 

 RBC 226万
 Hb  9.1
 Ht  28.9
 MCV 127.8
 抗内因子抗体 陽性

MCV(平均赤血球容積)>101 大球性貧血です。大球性貧血の原因としては、悪性貧血と胃切除によるビタミンB12欠乏、葉酸欠乏、肝疾患や甲状腺機能低下症などがありますが、MCV>120とすごく大きい場合は、ほぼ、ビタミンB12欠乏による貧血です。この方は、胃切除の既往がないので、自己免疫性(高内因死抗体陽性)によるものです。ビタミンB12欠乏すると、ハンター舌炎といって、舌乳頭が萎縮し、表面がテカテカ、のっぺりして味覚障害あり(高齢者であまり自覚していない人も多い)食欲低下があり、体重減少が著明で、がんと間違われることもあります。胃切除後の場合は、鉄欠乏性貧血も合併すると、一見正球性貧血になることもあります。

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鉄が不足すると、小球性低色素性の赤血球になりますが、ビタミンB12や葉酸が不足すると大きな赤血球ができます。ビタミンB12の欠乏は、悪性貧血(抗内因子抗体陽性)と胃切除後に起こります。葉酸の欠乏は、アルコール依存症、妊娠や授乳などで起こります。その他、肝疾患や甲状腺機能低下症、白血病、骨髄異形成症候群、抗腫瘍薬の投与、網状赤血球が増加する溶血性貧血や急性出血による貧血でも大球性になります


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ビタミンB12は、胃壁がら分泌される内因子と結合して、回腸末端から吸収されます。胃切除した人( 切除後5年ほどの経過で発症します )や胃壁の細胞が萎縮してしまい内因子を生成できない人は、ビタミンB12を吸収できずに貧血を起こします。ビタミンB12の欠乏が原因で起こる貧血を悪性貧血(広義)と呼び、中高年者に多く、記憶障害などの精神症状が現れます。胃切除菜食主義者(ビタミンB12は、動物性タンパクにしか含まれません)、抗内因子抗体による内因子欠乏(狭義)などで起こります。ビタミンB12や葉酸が欠乏すると、骨髄で赤血球の産生が上手くいかず、通常の赤血球よりずっと大きな巨赤芽球が出てきて、正常な赤血球ができず、貧血になります。=巨赤芽球性貧血とも呼ばれます。

葉酸やビタミンB12の欠乏症では、一般的には大球性を呈しますが、吸収不良や低栄養では、鉄分と葉酸、ビタミンB12の欠乏が重なり、正球性〜低球性の貧血になる可能性もあります。


症例5 出血性胃潰瘍 40歳 男性

 RBC 389万
 Hb  8.2
 Ht  40.2
 MCV 103.3
 Fe  144
 フェリチン 44
 Ret  34

Hb(ヘモグロビン)が8.2で貧血を認めます。MCV(平均赤血球容積)は103.3と少し大球性ぎみです。ここでのポイントは、Ret(網赤血球)34です。Retは通常は1〜2%ぐらいなので、絶対数で>10万/μL)は、骨髄でものすごい勢いで赤血球を作っているということを表します。つまり、どこかで赤血球が大量に壊されているか失われているかということの裏返しで、急性の出血か溶血を考えます。昨日から黒色便が出ているということです。急性出血の場合は、超急性期は、ただ血液量が減るので、血圧低下、頻脈等が起こり、貧血は認めません。また、貧血も小球性にはなりません、網赤血球が増える分、大球性に傾きます。


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胃角部から血が噴水のように出ています。動脈性の出血です。昔は、出血性の胃潰瘍は、外科で緊急手術が行われていましたが、今では、内視鏡的な止血が可能となり、ほとんど手術に回ることはなくなりました。ちなみに、胃から出血した場合は、血液は胃酸で酸化され、真っ黒け(墨のような)になります。黒色便(tarry stool)と呼ばれます。大量に出血した場合は、赤い血が混ざることもあります。大腸から出血したばあいは、鮮紅色の真っ赤な血がでるので下血の色をみて、出血部位がある程度推測できます。


症例6 自己免疫性溶血性貧血(AIHA )72歳 男性

 RBC 185万
 Hb  6.2
 Ht  20.2
 MCV 109.2
 Ret  20

黄疸を主訴に来院。MCV(平均赤血球容積)>100 大球性貧血ですが、網赤血球の増加(Ret20 普通は1〜2%ぐらい、絶対数で>10万/μL)は、骨髄でものすごい勢いで赤血球を作っているというこは、どこかで赤血球が大量に壊されているか失われているかということで、急性の出血か溶血を考えます。しかし、急性に出血しているような症状はありません。(網赤血球が増えると、MCVは大きくなります)間接ビリルビン増加、LDH高値などで溶血を疑い、ハプトグロブリン低値(<10)が最も感度の高い検査です。溶血性貧血でクームステストが陽性であれば、AIHA(自己免疫性溶血性貧血)を考えます。(陰性なら遺伝性球状赤血球症や癌の骨髄転移に伴う微小血管病性溶血性貧血)



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網状赤血球 
通常は1〜2%ぐらいです。絶対数で>10万/μLは、骨髄でものすごい勢いで赤血球を作っているわけです。原因としては、どこかで赤血球が大量に壊されているか失われているかということで、急性の出血か溶血を考えます。


治療

貧血の治療で、最も大事なことは、原因疾患を治療することです。つまり胃潰瘍が原因なら、胃潰瘍の治療を、子宮筋腫が原因なら子宮筋腫の治療をします。それに並行して、貧血そのものの治療を行いますが、臨床上最も症例の多い血色素8-10g/dl程度の軽症の鉄欠乏性質血例でも組織鉄不足分と合わせ約1500mgの鉄不足があることになります。食事で1日に摂る鉄の量は10〜20mg程度で(レバー一食分50gで鉄6.5g)鉄の吸収率は10%程度なので、せいぜい1〜2mgしか取り込めません。だから、いったん鉄欠乏状態に陥ると食事だけの鉄分で充足させるのは難しいと考えなければなりません。従って鉄欠乏性貧血の治療には食事療法を指導しつつ、鉄剤が投与することが必要です。経口鉄を投与する際に、鉄の吸収率を上げるために一定時間コーヒーや緑茶を禁じたり、ビタミンCを併用することが推奨されていますが、今日の鉄剤は殆ど徐放剤になっており、数時間程度の制限はさほどの意味が無いと思われます。鉄欠乏性貧血は、鉄剤の静注や輸血等の治療の適応となる症例を除けば、こまやかな配慮をして時間を争って治療する必要性もなく、就寝前服用で十分なのです。鉄欠乏性貧血の治療は、3〜6ヶ月にわたり、脱落なく確実な服薬が最も重要で、吸収効率を問題にし、わざわざ副作用を増す様な用法や日常生活上不便な制限を行なうのは本末転倒となりかねない。

鉄剤の副作用は?

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鉄が胃腸の粘膜を刺激するため、鉄剤を服用する患者さんの約10パーセントに、吐き気やむかつき、下痢などの副作用が出るケースがあります。本来、空腹時に飲む鉄剤を、胃の刺激を和らげるため食後や就寝前の服用に変えるたり、鉄剤の服用量を減らしてみましょう。


鉄剤服用中は、お茶を飲んではいけないの?

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この質問は患者さんからよく受けます。それは、緑茶やコーヒー、紅茶に含まれるタンニンが、鉄と結合して吸収を妨げるためです。しかし、食後などに1~2杯飲む程度なら全く、問題はありません。


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 「錆びたネジ」と「錆びた10円玉」蛸の血液は青い?
鉄はサビると赤くなります。つまり、酸素とくっつくと(酸化される=錆びる)赤くなるのです。ヘモグロビンには「鉄」が含まれており、この鉄が酸化することによって、血液は赤くなるのです。銅がサビると青くなります。タコや貝などの軟体動物、エビやカニなどの節足動物には、このヘモグロビンの代わりになるのが、「ヘモシアニン」です。ヘモシアニンは「銅」で酸素と結びつきます。つまりタコやイカ、カニなどは動物の血液は青色・・・ということになります。

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