失禁、頻尿、排尿困難

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小便小僧
ベルギーのブリュッセルにいるジュリアン君です。侵略者が城壁を爆破しようとしかけた爆弾の導火線を小便をかけて消し、町を救ったという武勇伝が有名です。


排泄に関する症状は、男女を問わずデリケートな悩みですが、なぜか便秘よりも排尿についての訴えは少ないようです。「もう年だからしかたがない」とあきらめていませんか。「尿が近い、夜のトイレが多い、もれそうになる、もれてしまう」など、こんな排尿の症状で悩んでいる人が40歳を過ぎるとたくさんおられることがわかっています。
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これを見てみるとおわかりのように、男と女の違いです。男は尿道が20cm、女は4cmです。つまり、男は尿が出にくい、女は尿がもれるという症状が出やすくなるのは当然のことです。



おしっこのしくみ

おしっこをするとはどんなことなのでしょうか?どのようにして尿はためられ、尿を出されるのでしょうか?

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おしっこは、漏らさないでおくということがまず、大事なので、基本的に抑制という命令が出ています。そして膀胱に尿がたまってくると、膀胱が徐々に伸びていきます。そうすると、 “おしっこがたまってきた”という指令が脳に到達します。おしっこを我慢しようとする場合は「おしっこはまだしないで」という待ったの命令が出されます。また、脊髄からも別なルートで、膀胱は緩ませ、尿道は締めさせる命令を出して、おしっこを漏らすことなくためられるのです。


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では、おしっこをするときはどうでしょうか?おしっこがいっぱいたまった命令が、脳に運ばれ、待ったの命令を解除します。脳から脊髄に命令が行き、膀胱を縮め、尿道を開き、おしっこをします。このように膀胱と尿道は連動して脳や脊髄から来る命令に従います。



成人では、1日あたりの尿の量は、約1500mlです。1回300〜400mlの尿を膀胱にためることができますが、150mlほどで尿意を感じます。昼間の排尿回数は4〜6回、夜間起きるのは、多くても2回まで。排尿にかかる時間は30秒以下が正常と言われています。いろいろな原因が組み合わさって、頻尿、失禁、排尿困難などの症状がおこります。


排尿日誌

なぜ、おしっこのトラブルが起こっているのかを調べるのが、結構難しいのです。当院では、排尿日誌で排尿パターンを調べ、腹部エコーをして残尿があるかどうか調べています。しかし、いろいろな病気が合併している場合も多いので、うまくいかない人は、水野クリニック(たつの市 泌尿器科)に紹介します。

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排尿日誌の見るポイントは、疾患ごとに変わりますが、まずは主訴が重要です。1日の排尿回数と尿量は、1日8回以下、1000〜1500ml程度が正常とされています。夜間は、多くても2回まで。1回尿量は200〜400mlがほぼ正常範囲です。上記の症例では、主訴が夜間頻尿と尿勢低下で、排尿日誌でも頻尿(夜間頻尿も)を認め、1回尿量が少なめです。前立腺肥大症が疑われ、α1遮断薬の適応になります。
もし、この症例に尿意切迫感もあれば、1回尿量も少なく、過活動性膀胱の合併も考えられます。効果が乏しければ、抗コリン薬の追加も考慮します。
昼間だけの頻尿で、乗り物や外出など特定時に尿の回数が増え、1回尿量も少なく、夜間は頻尿もなく、起床後の最初の排尿量が多い場合は、神経性(心因性)頻尿が考えられます。抗コリン薬や安定剤で治療します。
夜間尿量が、1日尿量の1/3を超える(65歳以上)場合は、夜間多尿が考えられ、1日尿量が2000mを超えていることが多く、夕食後の水分摂取(特に緑茶や紅茶、コーヒーなど)を控えるように指導します。また、たち仕事やずっと座っている時間が長い人が昼間に重力の関係で足に水分が溜まり(下肢のむくみ)それが、夜寝ている時に頻尿として現れる場合もあるようです。その対処法としては、寝る4〜5時間前に足上げ体操(テレビでも見ながら、仰臥位になって足を上げて足首を曲げたり伸ばしたりだけでしながら30分ほど)これでOKです。全く症状がなくても心不全が隠れいている事もあります。BNPを測定してみるのも治療方針を決める手助けになることもあります。この時、昼間と夜間をどこで区切るかですが(まあ、どうでもいいお話ですが、決まりとしては)寝る前の排尿は昼間ですが、朝一番の排尿は、寝ている時に作られた尿ですから夜間に入れるようにしてください。(排尿回数はABで数えて、排尿量はCDで計算するとされています)
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頻尿もなく、1回排尿量も正常、就寝中は尿漏れがほとんどない。咳、くしゃみ、運動時に腹圧がかかる状態で尿漏れがある場合は、腹圧性尿失禁を考えます。骨盤底筋訓練がまず行われます。

残尿量の超音波検査では、横断面で長径、縦断面(矢状断)で短径と前後径を測定します。長径で、5cmを超えていたら残尿を疑います。排尿後、50ml以上で残尿ありと判定されます。

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(1)前立腺肥大症

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前立腺は膀胱の下にあり尿道を取り囲むようにして存在しています。男性にしかないので、当然、女性には関係ない病気です。成人では精液を作っています。


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前立腺は、通常の大きさはくるみ大です。 名前からすると前立腺が大きくなっていろいろな症状が出てくると思われがちですが、さほど大きくなくても前立腺の筋肉が過緊張することで、頻尿やおしっこが出にくくなることもあります。


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前立腺肥大症は40歳より出現し、65~74歳でピークになります。

       前立腺肥大症の推移患者数


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実際前立腺肥大症患者さんは55歳以上5人に1人と言われています。平成15年度の55歳以上の男性人口が約1900万人であることから推定で約400万人の患者さんが存在することになります。


前立腺肥大症の症状で、最も典型的なのは、尿の勢いが弱い、尿が出るまでに時間がかかるというものです。その他、残尿感や尿意切迫感、夜間頻尿なども見られます。

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多くの場合、夜間におしっこが近くなることから始まります。その後、昼までも頻繁に尿意を感じます。(頻尿)前立腺がさらに大きくなるとおしっこの勢いがなくなり、時間がかかるようになります。また、おしっこが完全に出きらなくなります。(残尿)さらに進むと飲酒などをきっかけに全く尿が出せなくなります。(尿閉)


薬による治療

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α1遮断剤は、前立腺肥大症に最も使われている薬です。前立腺の筋肉をリラックスさせ、尿のでを良くし、比較的即効性があり、内服後約2-4週間にて効果が出てきます。


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抗男性ホルモン剤は、ジヒドロステロンを減らして、前立腺を小さくする薬です。前立腺が小さくなり症状が改善するのは6ヶ月ぐらいかかります。また、男性機能を低下(勃起不全、リビドー減退)させるので、使用には患者さんとの話し合いが必要です。 女性化乳房、乳房痛等が報告されています。また、PSAを減少させるので、4週間以上服薬を中止してから測定するか、値を2倍にするなどの注意が必要です。その他に漢方薬や植物製剤があります。


ハルナール 0.2mg 1日1回 α1受容体遮断薬
フリバス 25mg 1日1回 α1D/1A受容体遮断薬
ユリーフ 4mg 1日2回 α1A受容体遮断薬
アボルブ 0.5mg  1日1回 抗男性ホルモン薬 5α-還元酵素阻害薬


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最近、検診で前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAが測定されることが多くなってきました。PSAは、前立腺がんを早期発見する上で有用な検査ですが、死亡率を下げるかどうかは不明です。現時点では、結論は出ていませんが、専門医は、生検などのリスクや積極的経過観察という選択肢などのインフォームコンセントを十分に諮った上で、検査、治療に望むべきだと思われます。



手術による治療

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内視鏡手術(TUR-P)は麻酔下、尿道より電気メスを挿入し、肥大した前立腺(内腺)を内側より削り取り、トンネルを作ってやる方法です。手術時間は大体1-2時間です。入院は手術後だいたい1-2週間で、効果もすぐに実感できます。しかし、大きい前立腺では限界があります。
開腹手術は麻酔下お腹を切って、前立腺の内腺をくりぬく手術です。手術時間は約1-2時間です。比較的出血しますので最近では自分の血をとっておき(自己血貯血)手術にのぞみます。体に対する負担は内視鏡手術より大きいですが、効果は確実で大きい前立腺にも対応できます。入院期間は手術後約2週間と内視鏡手術よりは長くなります。


(2)過活動性膀胱

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通常、正常な人は尿意は徐々に強くなり、またある程度は我慢することができます。過活動膀胱とは、膀胱が過敏になり、突然前ぶれもなく起こる、我慢できない強い尿意、これを「尿意切迫感」と言いますが、この 「尿意切迫感」を伴う尿トラブルの病気です。


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過活動膀胱では、通常頻尿を伴ないます。頻尿とは何回もトイレに行き困っていることですが、通常日中の場合は8回以上、夜の場合は1回以上(夜だけの場合は夜間頻尿といいます。)をさします。


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また、尿意切迫感に続き、我慢していてもトイレまで行く前に尿が漏れてしまうことが起こります。咳やくしゃみ、重いものを持ったときに漏れる“腹圧性尿失禁”ではありませんので注意が必要です。


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過活動性膀胱とは、膀胱が自分の意思に反して収縮する病気です。突然の強い尿意に襲われて、尿を我慢することができなくなります。実際に、失禁するかどうかは問いませんが、1〜2分の我慢もできないような「テレビドラマを見ていて、あと数分で結末が見られるのにトイレに行くことはありませんか」というような切迫感のことを言います。


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日本排尿機能学会での調査では40歳以上になると年齢と共に患者数は増加し、40歳以上の約12.4%に存在するといわれています。2003年現在40歳以上の人口が6640万人であることを考えると過活動膀胱の患者さんは810万人存在すると推測できます。もちろん年々高齢化社会が進んでいるため現在ではもっと患者数は増えていると思われます。


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過活動膀胱は、いろいろ原因で起こります。通常尿を我慢する命令は脳から出て脊髄を経由して膀胱に伝えられます。 脳や脊髄など神経が障害(脳血管障害、認知症パーキンソン病など)されるとその命令が伝わらず、膀胱がある程度尿がたまると勝手に縮もうとします。それによって尿意切迫感が起こります。また、前立腺肥大症でも尿道が圧迫され尿が出にくくなると、膀胱ががんばって尿を出そうとなります。それにより膀胱が過敏になって過活動膀胱を引き起こすこともあります。しかし最も多いのは原因不明のおそらくは、加齢が何らかの関与をしている過活動膀胱です。



症状はもちろん、対処行動も患者さんの日常生活と心身に大きな影響を及ぼします。そのために外出を控えたり、特にバス旅行などは行かないようにしている人も多いようです。

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治療

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まずは膀胱訓練です。尿意を催した場合トイレを我慢することです、具体的には、少しずつ15~60分単位でがまんする間隔を延ばしていきます。目標はトイレを2~3時間がまんできる状態にします。


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通常抗コリン剤を使用します。通常、膀胱は神経より出る物質(アセチルコリン)で支配されていますが、これが膀胱に付きすぎると、過活動膀胱が発生するといわれています。抗コリン剤はこれをブロックし、膀胱をリラックスさせます。この薬は毎日飲み続けないと元の戻ってしまいますので注意が必要です。

前立腺肥大症の患者さんで、過活動性膀胱の症状を呈している場合、安易に抗コリン剤を処方しますと、排尿困難ひいては尿閉(尿が出なくなる)になることがあります。この場合は前立腺肥大症の治療(α1ブロッカー)を優先し、残尿が軽度である(100ml以下)ことを確認してから抗コリン薬を使用します。


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抗コリン作用の副作用は、口腔乾燥、便秘、排尿困難です。服薬のアドヒアランスを保ち、QOLを改善するためには、こまめなフォローアップが重要です。口渇については、飴やガム、氷などの対処法がいいようです。


バップフォー 20mg 1日1回 抗コリン薬 Ca拮抗作用もあり 神経因性膀胱にも適応あり。
ベシケア 5mg  1日1回 抗コリン薬(ムスカリンM3選択性)
ウリトス 1回0.1mg 1日2回 抗コリン薬(ムスカリンM1M3選択性)
デトルシトール 4mg 1日1回 抗コリン薬(ムスカリンM2M3選択性)
トビエース 4mg 1日1回 抗コリン薬(デトルシトールの改良版)
ベタニス 50mg 1日1回 β3受容体刺激薬(抗コリンの副作用がない)
牛車腎気丸 口渇、下肢痛、腰痛、しびれ、かすみ目、排尿障害、むくみ等


夜間頻尿を訴えられる患者さんが来られたら、心疾患、呼吸器疾患、腎疾患、糖尿病などの原因疾患がなければ、前立腺肥大や過活動性膀胱などを考慮する訳ですが、最近の高齢者は、やたら水分を摂っている方がおられます。(マスコミが熱中症などで脱水予防のため騒いでいる)確かに、夏の暑い時は、高齢者は口渇を自覚しにくくなっているので、水分を摂るように気をつける事は大事ですが、過度な飲水が夜間頻尿の原因と思われる患者さんも見受けられます。排尿日誌で、1日排尿量が1500ml(成人の平均)を超えておられる患者さんには、20ml/kg/日を目安に、夕食後の水分摂取を控えるように指導しています。

過活動性膀胱と神経因性膀胱
過活動性膀胱と神経因性膀胱の原因には、かなり重複が見られる。違いは、過活動性膀胱は、「尿意切迫感」が必須である点と原因として神経障害以外に、前立腺肥大や特発性のものが少ないないという点です。例えば、脳梗塞後遺症として尿意切迫感を訴えた場合は、過活動性膀胱でもあり、神経因性膀胱でもあるわけです。

(3)腹圧性尿失禁

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腹圧性尿失禁は、せきやくしゃみをした瞬間や力んだり重いものを持ち上げるなど、腹圧が急に高まるような動作をしたときに少量の尿が漏れてしまう状態です。腹圧性尿失禁は、若い女性や中年の女性の尿失禁で最も一般的なタイプで、 40歳以上の女性の約半数が経験していると言われます。


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女性の下腹部には、膀胱や子宮や膣、卵巣、尿道などの大切な内臓が骨盤の中に保護されていますが、そのような内臓を支えている筋肉が「骨盤底筋」です。 腹圧性尿失禁は、「骨盤底筋」のゆるみにより生じます。加齢によりこの骨盤底筋が弱り、ゆるんでくると膀胱や膣も下がり、尿道が圧迫されるようになります。そこにくしゃみや咳などで圧力が加わるとちょっとした力でも尿漏れが起きてしまうのです。女性の尿道は男性に比べて短く、骨盤底筋ももともと弱いために、ゆるみやすくなると言われています。また、出産、骨盤の手術、便秘、肥満なども余分な重さが膀胱を圧迫するため、尿失禁の発生や悪化の原因になります。


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 骨盤底筋体操
具体的に膣と肛門を意識的に緩めたり締めたりする体操です。 骨盤底筋を鍛えるには、肛門や膣をギューっと締めて10秒くらいたったら力をゆるめて30秒くらいリラックスするという方法を10回繰り返してください。リズミカルに10回締めることを1セットとし5-10セットを1日2回行なうとよいでしょう。このようなトレーニングを3ヶ月ほど続けると、腹圧性尿漏れの3人に2人は改善されます。尿漏れを起こしていない方も、このトレーニングを行う事によって尿漏れの予防をする事ができます。

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薬物療法ですが、外尿道括約筋に作用するβ2刺激薬のスピロペント(喘息の治療薬)やトフラニール(膀胱を弛緩し、尿道を収縮)、葛根湯(α刺激作用)などが使われていますが、効果には個人差があるようです。

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手術療法ですが、現在最も多く行なわれている手術は尿道スリング術といって、尿道を恥骨側に人工のテープでつる手術です。手術は局所麻酔でもでき、時間も30分から1時間ぐらいで、手術成績もいいようです。


(4)神経因性膀胱

おしっこを溜めたり、出したりすることは、脳や脊髄からの命令でコントロールされているというお話しは、最初に書きました。だから、脳が病気になったり、脊髄がやられたり、糖尿病や下腹部の手術などで膀胱へ行く末梢神経が障害を受ければ、尿が出にくくなったり、反対にもれてしまったりするわけです。原因は、たくさんありますが、これを神経因性膀胱といいます。(症状として、過活動性膀胱ということもあります)

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(5)膀胱炎

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排尿時痛(特に排尿の終わりごろ)、頻尿、残尿感などの主な症状です。女性に多く認められ(尿道が短いため)主に腸の中にいる大腸菌が、尿道から入り膀胱で増殖することにより起こります。 膀胱炎を放置すると、感染が腎臓に及び、腎盂腎炎になることがあります(膀胱炎では発熱は生じませんが、腎盂腎炎になると高熱(38度以上)が生じ、腰痛・全身のだるさなどがみられるようになります)治療は、抗生物質内服により細菌を殺すことです。再発を繰り返す場合や男性の膀胱炎などは、他の病気(膀胱のはたらきに問題がある・結石、間質膀胱炎)など、原因を詳しく調べるため、泌尿器科受診を勧めます。


(6)尿路結石

尿管結石の診断は、激しい腰痛(腹痛)と血尿、嘔吐を伴ったりして比較的容易です。治療しても尿トラブル(頻尿、失禁、排尿困難など)がなかなか改善しない症例では、膀胱内の結石や腫瘍の合併も疑う必要もあります。前立腺肥大症や神経因性膀胱などの通過障害で尿が膀胱内に停滞したり、慢性の細菌感染などが原因で、膀胱結石が出来る場合もあります。 犯人は、この数ミリの小さな石(シュウ酸カルシウム)です。だいの大人を、冷や汗たらたらで、七転八倒させるのです。

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(7)前立腺炎

男性特有の疾患(前立腺は男性にしかありません。)で、排尿時の痛み、頻尿、血尿、排尿困難などの症状が生じます。女性の膀胱炎と異なり、発熱(38度以上)もしばしば認められます。しばしば、不明熱として問題になります。原因は、腸の中の細菌やクラミジア(性病の原因菌)などの感染です。治療は、抗生物質の内服・点滴ですが、前立腺は、血管が少ないので、薬が効きにくく、1週間以上の治療を要する場合も少なくありません。