結核

人とモノと情報が国境を超えて移動するようになったグローバル社会において、感染症もまた例外ではありません。新型インフルエンザやSARSなども人類にとっての大きな脅威ではありますが、現在、世界中に蔓延している三大感染症として、エイズ、結核、マラリアも、一国のみで解決できる問題ではなく、世界各国が協力して対策を進めなければならない地球規模の問題です。特に開発途上国にとっては、住民の健康への驚異であるだけでなく、社会・経済開発への重大な阻害要因となっています。

HIV/エイズ(2009年)
患者総数 3,330万人
年間新規感染者数 260万人
年間エイズ死亡者数 180万人

結核(2009年)
世界総人口の1/3が結核に感染
年間発病者数 約940万人
年間死亡者数 約170万人

マラリア(2009年)
年間罹患者数 2億2,500万人
年間死亡者数 約78万人


現在、世界中の結核患者さんの殆どが開発途上国で発生していると言われています。しかし、実際に見つかって治療されている患者さんは400万人余りで、約160万人の方が亡くなっております。これは1日平均4400人もの方が結核で亡くなっている計算になります。また、日本国内でも、年間で約2万7000人の方が発病し、約2300人もの方が亡くなっています。

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「となりのトトロ」サツキとメイが、七国山病院に入院しているお母さんを見舞うシーンです。サツキもメイも優しいお母さんは、体が弱くてぐらいしかわかっていない感じの設定です。でも、子供のときってそんなもんですよね。(死にそうなおじいちゃんの周りで、子供が走り回っている。そんな光景はとんと見なくなりました)七国山という地名は、所沢市の隣の東村山町にある八国山がモデルになっているとされています。当時は、結核の治療といえば、空気のきれいなところで、栄養をつけて療養するぐらいしかなかった時代で、郊外や林間、海浜、高原などにたくさんの結核療養所が設けられて、人里離れて、長期的な療養を余儀なくされていました。かつて、サナトリウムというの名で呼ばれていましたが、これら療養所のほとんどは、厚生省に移管されて国立療養所になっています。さだまさしのアルバム「夢供養」(1979年)の中に、「療養所(サナトリウム)」という曲が収録されています。まだ27歳(当時)の彼が、お見舞いにくる人は誰もいなかった認知症のおばあさんを、憐れみや同情で語るだけでは嘘になると書きつつ、老いというテーマに真っ正面から向かい合った感性にはびっくりさせられます。



結核登録者情報調査年報(平成23年 厚労省)

平成23年の死亡数・死亡率(人口10万対)を死因順位別にみると、第1位は悪性新生物で35万7185人、283.1、第2位は心疾患19万4761人、154.4、第3位は肺炎12万4652人、98.8、第4位は脳血管疾患で、12万3784人、98.1となっていました。「結核」は、明治,大正を通じて,死亡原因のおおよそ10%を占め、主要な死因のひとつであったが(ピークは、1918年の10万対257.1)戦後,ストレプトマイシンなどの抗生物質が治療に使われはじめ,結核による死亡者数も半減し、平成23年には、死亡数が2162、死亡率は1.7で第25位でした。

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世界的に見て、日本は依然として結核中まん延国(低まん延国は10以下)です。日本の罹患率(人口10万人対の新登録結核患者数)(17.7)は、米国(4.1)の4.3倍、カナダ(4.7)オーストラリア(6.3) フランス(9.3)。結核罹患率は減少傾向にあるが、減少率は鈍化しており、国内では未だ、新登録結核患者数は、22,681人である。結核患者の高齢化が進んでおり、新登録結核患者の半数以上は70歳以上の高齢患者が占めている。受診の遅れ(2か月以上の割合)は依然として大きく、顕著な改善はみられていない。特に働き盛りの世代において、感染性のある結核患者での発見の遅れが大きい。結核罹患率の地域差は依然として大きく、大阪市(41.5)、名古屋市(28.1)、東京都特別区(25.6)、神戸市(24.6)である。

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結核緊急事態宣言(平成11年7月26日)

結核は、かつて我が国において国民病と言われる時代がありましたが、国民の生活水準の向上や医学・医療の進歩、結核対策により、大きく改善してきました。しかし、平成9年には、これまで減少を続けてきた新規発生結核患者数が38年ぶりに、罹患率が43年ぶりに増加に転じたことが明らかになりました。(約4200人の新規結核患者が発生し、約2700人が結核で亡くなるという我が国最大の感染症です)

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結核は決して過去の病気ではありません。今日でも1日に62人の新しい患者さんが発生し、6人が命を落としている日本の重大な感染症です。

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近年、多剤耐性結核の問題、多発する学校、医療機関、老人関係施設等における結核集団感染の問題、高齢者における結核患者の増加の問題、在日外国人における結核患者の問題等、緊急に対応を図らなければならない重要な課題が出現しております。



結核とは

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結核は、80種類ある抗酸菌グループの中のひとつの菌種で、結核菌群と呼ばれる四つの菌種(Mycobacterium tuberculosis、牛型結核菌(M. bovis )アフリカ型結核菌(M. africanum)ネズミ結核菌(M. microti))のいずれかの菌の感染によっておこる感染症ですが、今日の日本では、M. tuberculosisによる結核しか報告されていません。8割は肺結核ですが、肺以外にも胸膜炎、リンパ節、粟粒結核、脊椎、腸などの臓器にも起こりえます。結核菌は、直径0.3〜0.4μm、長さ2〜4μmの棍棒状の形をしており、抗酸菌属に分類されます。酸菌ではなく、酸菌です。これは、この菌は、染色してもなかなか染まらないが、加熱などして一度染色されると、酸やアルカリを使っても簡単には脱色されず、酸に抵抗性を示すことから名付けられました。


病原微生物を分類する最も簡単な方法として、大きさがあります。この大きさによって「ウイルス」「細菌」「真菌」「原虫」の四つに分けることができます。

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インフルエンザ   ブドウ球菌    カンジダ菌     マラリア
ポリオ       大腸菌      アスペルギルス菌  赤痢アメーバ 等
エイズ       緑膿菌      白癬菌 等
麻しん 等     抗酸菌 等  

結核菌は、細菌の中の抗酸菌グループに入ります。細菌は、自分で増殖する能力があり、細胞壁を持っているため、抗生剤が効きます。ウイルスは、自分だけの力で増殖することもできません。DNAなどの遺伝子の周りを細胞膜で覆っているだけの構造になっています。(抗生剤と言うのは、細胞壁を壊す薬のなので、細胞壁を持たないウイルスには効きません)


空気感染(飛沫核感染)です。

結核の他、水痘、麻疹、インフルエンザなどが起こりえます。実際の臨床現場では、病状や環境などによっても異なるが、結核患者さんが、周囲に感染させる恐れの大きさとしての「感染単位」は1時間に13単位とされています。(麻しんが最も大きく、1時間に5580単位)

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飛沫核(5ミクロン以下の微小粒子で長時間空中を浮遊する)によって伝播される病原体に感染します。よって、飛行機や電車に乗っていて、端と端の席で離れて座っていても感染する可能性があります。



感染と発病

インフル117-1

一般的には、病原体、例えば、インフルエンザに感染するとインフルエンザになるし、麻しんに感染するとほとんど100%の人が麻疹を発病します。日本脳炎おたふくかぜなどは、発病する場合もありますが、不顕性感染といって、外面上は臨床症状がわからないままで、勝手に治癒する場合もあります。結核に感染すると、初感染原発巣が形成され、その後まもなく菌は所属リンパ節に運ばれて、リンパ節巣が作られる。この両者を合わせて「初期変化群」と呼んでいます。初期変化群の病巣は、いずれも極めて小さく、臨床的には、後になって、病巣が石灰化するまでは、胸部Xpをとっても見えないのが普通です。しかし、感染が成立すると、免疫学的には、マクロファージとT細胞を中心とする細胞性免疫が働き、結核菌を封じ込めて(とりあえずの治癒)遅延型アレルギーが成立し、感染後4〜8週でツベルクリン反応(ツ反)が陽性になります。しかし、ツ反が陽性になるだけで、なんの症状もなく、胸部Xpでも異常を認めない場合は、発病とはいいません。約90%の感染者は、生涯を通じて発病しないとされています。(B型肝炎が似ています)

100人が結核菌に暴露された場合、30人が感染しますが、そのうち発病するのは、3人(1割)です。すぐに発病する一次結核1.5人と一旦、自然治癒した28.5人のうちの高齢になって免疫力が低下するなどして、1.5人が既感染発病(二次結核)として発病します。

インフル134-3

しかし、厳密に言えば、結核の発病の定義は曖昧です。胸部Xpで結核性と考えられる異常が認められ、臨床症状から治療が必要と判断されたら発病ですが、あくまでも結核と考えられるという主観的な判断だけでは、客観性を欠くため、あくまでも結核菌を証明できる場合を(小児結核と肺外結核は難しい)発病としています。

発病様式
感染から発病までの期間は、2〜3ヶ月から20年以上と、症例により大きな差があり、臨床経過も緩急様々、全身どの臓器も冒される可能性があります。

(1)初感染発病
多くの初期変化群は、細胞性免疫の獲得とともに治癒するが、細胞性免疫が不十分な場合に、感染から2ヶ月〜2年の比較的早い時期に発病する場合を初感染結核(一次結核)と言います。BCG未接種者が初感染を受けたときの発病率は、未熟児で75%、小学2年生で34%、青年では16%と年齢にも影響される。

(2)既感染発病
ほとんどの結核は、いつ感染したかわからないが、おそらく初感染後5年以上経過した後の発病、つまり既感染者の発病(再燃)です。感染後、病巣内に封じ込められた結核菌が増殖できないで、じっとしているのは細胞性免疫が働いているからです。細胞性免疫が低下すれば、結核菌は再び増殖を開始します。細胞性免疫を障害する疾患として、HIV感染(CD4リンパ球減少)糖尿病、腎不全(人工透析)ステロイド内服、抗がん剤使用などが挙げられます。

(3)再感染発病
従来、陳旧性陰影がある人や結核の治療歴がある人は、仮に結核患者に接触しても感染を受けることはないだろうと考えられてきたが、結核菌の指紋といわれるRFLP分析によって、HIV患者や重症の糖尿病患者さんで多くの再感染例が報告されています。(起こりうるが、数は少ない)


結核既感染率の推計によると、2015 年 における既感染率は、40歳で3%、50歳で7%、60歳で16%、70歳で36%、80歳で60%となっています。50 歳未満では、ほとんどの人が未感染者ですが、高齢者においても未感染者が増加しており、初感染発病という発病パターンが起こりえる得るわけです。

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結核の症状

結核の初期症状は、風邪とよく似ています。咳や痰が2週間以上続いたり、特にお年寄りは、微熱や倦怠感が続いたり、食欲がなくなって、急に痩せたり、寝汗をかいたりしたら、結核かもしれません。

インフル118 のコピー-1


結核の診断

結核菌は、常在菌ではないので、ひとつでも見つかれば、結核です。結核菌の検出方法には、主に3つあります。

(1)塗抹検査 

患者の感染性を診断する最も重要な検査は、喀痰塗抹検査 (検体をスライドグラスに塗りつけ、染色して顕微鏡で見る)です。塗抹検査では、1回目(ー)、2回目ガフキー5号、3回目ガフキー1号といったことが普通に起こります。喀痰の中で抗酸菌が偏って分布していることが多いので、痰の良否、採取する場所、検査の精度に影響されて、結果が異なります。検査は、必ず、3回実施するようにしなければなりません。起床時に強い咳をして出る痰を3日連続で採痰するのが理想的ではあるが、外来時、翌朝起床時、再来時の3回でもよい。

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感染源として危険か否かの判断には、塗抹検査が重要であり、3回とも塗抹陰性であれば、感染源となる危険は大きくない。ただ、その判定には「良い痰」であることが条件となる。


上手に痰を出してみましょう

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また、陽性の度合いによって、感染源としての危険度はかなり異なります。我が国では、従来、ガフキー号数が広く使われてきましたが、10段階評価では、再現性も乏しく細かすぎるため、2000年の指針より、新しい記載法が提唱されています。2+(ガフキー5号)以上はかなり菌数も多いと考えてよいし、±(ガフキー1号)は結核菌が数個見えたとしても、食物残渣などのこともあるので、すぐには陽性と考えず、再検査をして確認する必要がある。尚、塗抹検査は、「抗酸菌」の有無、数を示すもので、結核菌か非結核性抗酸菌かの判別はできないことは言うまでもありません。Gaffky1号(現在は±で表示)でも感染力はありますが、喀痰検査に限ります。胃液や気管支鏡検査で出た場合は、感染対策は必要ありません。

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画像の説明     1-1 keikoh

チール・ネールゼン染色法です。       蛍光染色法です。
抗酸菌は赤く染められます。         見やすいです。
これだと1視野に50個以上の菌が見えます。
(+++)という表記になります。

(2)培養検査

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培養検査は、菌の同定、薬剤感受性試験を行うためにも必須の検査です。検体を培地(小川培地)に植えて、菌の発育を観察する方法です。患者の喀痰を試験管内で37℃で培養します。1個の結核菌は、約15時間(大腸菌は20分)で2倍、4倍、8倍、16倍、32倍、64倍、128倍、256倍・・・とどんどん増えていきます。培養は、早くて1ヶ月、通常2ヶ月ほどかかり、約1mmほどの肉眼でわかるくらいのコロニー(集落:菌の塊)ができます。これでわかることは、この検体に生きた抗酸菌がいたということで、この抗酸菌が、結核菌か結核菌以外の抗酸菌かは、培養検査ではわかりません。最近では、液体培地(MGIT)を用いた迅速法も行われるようになり、薬剤耐性も同時にわかり、約5日〜4週間で判定できるようになっています。

(3)同定検査

結核菌か結核菌以外の抗酸菌かの鑑別をするのが、同定検査と呼ばれています。代表的なのは、ナイアシンテストです。ナイアシンは水溶性のビタミンで、結核菌の場合、培地面に蓄積されています。結核菌以外のほとんどの抗酸菌は、陰性になります。菌の発育が良好な場合は、そのまま判定できますが、コロニー数が少ない時は、さらに1ヶ月ほど培養しなければなりません。最近は、核酸や免疫クロマトグラフィー(キャピリアTB)を用いた検査で数時間で判定できるようになっています。最近では、肺結核疑いの患者さんの25%が非定型抗酸菌症と診断されています。しかし、健常者でも偶発的な排菌の可能性もあり(菌数が少なく、ほとんどは10コロニー以下)非定型抗酸菌症の診断も原則としてある程度以上の菌数が複数回陽性になることとされています。

(付)核酸を用いた検査
検体から直接、抗酸菌の核酸(DNA、RNA)を検査する。長所としては、菌数が少なくても検出可能であること。短時間(4〜7時間)で結核菌群の有無を確認できることがあります。短所としては、菌の生死が不明(死んだ結核菌にもDNAやRNAが残っている)感染源になるほどの大量の排菌か微量かの量的なことはわからない、高価であるなどが挙げられる。

これらの検査を行うといろいろなパターンがでてきます。

◎ 塗抹(+)培養(ー)
 塗抹で検出された抗酸菌は死菌であった
 培養前の雑菌処理が強すぎて、抗酸菌も死んでしまった

◎ 塗抹(ー)培養(+)
 菌量が少ないため、塗抹では、検出できなかったが、感度が高い培養では陽性になった。

◎ 塗抹(ー)培養(ー)核酸検査(+)
さらに菌量が少ないため、塗抹、培養検査では、検出できなかったが、感度が高い核酸検査では陽性になった。

(4)薬剤感受性試験

結核と診断された後、治療を行うに当たって、どの薬が有効か調べるのが薬剤感受性試験です。抗結核薬は、使用する薬剤毎に臨床的な有効性(感受性)の基準となる濃度(耐性基準の薬剤濃度)が決められています。

イソニアジド(INH)0.2mcg/ml
リファンピシン(RFP)40mcg/ml
ストレプトマイシン(SM)10mcg/ml
エタンブトール(EB)2.5mcg/ml
ピラジナミド(PZA)

非定型抗酸菌(非結核性抗酸菌症)

抗酸菌の中で「結核菌」以外の沢山の種類の抗酸菌を一括して非定型抗酸菌と呼んでいます。非結核性抗酸菌は、土壌や水の中など自然環境に普通にいる菌で、毒力は弱いので、日和見感染菌といわれていましたが、最近では健康な中高年の人にも発症し、特に女性にとても増えてきています。人に病気を起こすのは、アヴィウム菌とイントラセルラーレ菌、カンサシー菌です。アヴィウム菌とイントラセルラーレ菌は非常に良く似ていて、区別が付けにくかったため、アヴィウム・イントラセルラーレ複合菌(マック MAC:M. avium intracellulare complex)と呼ばれていました。結核菌の親類みたいな菌ですが、結核菌に比べたらずっと弱い菌ですので、人から人には感染しません。

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ほとんど自覚症状がないことが多いのですが、次第に咳、痰、血痰、微熱等が症状の他、体重減少、倦怠感、寝汗、息切れなどがあります。非結核性抗酸菌症の病変が軽い場合は、胸部レントゲン検査では、正常です。

抗酸菌同定検査では、喀痰を培養させ、菌がいるかどうかが判定するのに4週から8週間かかります。(約2週間後に抗酸菌がいたかどうか判定できる方法も併用)また、痰の中の抗酸菌の遺伝子(核酸)を増幅して、菌がいるかどうかを調べるPCR法では、結核菌とマック菌が数日後にわかります。

非結核性抗酸菌は、自然環境にいて健常人でも菌が検出されるので、喀痰検査で菌が出ても、本当にその病気の原因になったか否かの判断が必要になります。そこで痰の検査を繰り返し、2回以上同じ菌種の菌が見つかった場合に診断が確定されます。(結核菌の場合は、1回見つかれば診断が確定されます。)更に詳しい検査が必要な場合は、気管支鏡で痰を採取したり、生理食塩水によって気管支・肺を洗浄し、その液を採取して抗酸菌の検査を行います。

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マック菌は非結核性抗酸菌症の原因菌の70~80%を占めます。薬が効きにくく、現在のところ確実な治癒法はありません。従って、治療方針は、病変や症状の重症度、患者さんの年齢や抵抗力の強さ、社会的状況など多くの因子を考慮して決めます。できるだけ症状を軽くし、通常の生活を送れるようにすることを目標にします。長期の治療、経過観察が必要です。病気がかなり進行していて治すことが難しくても、あきらめずに、辛抱強く治療を続けることが大切です。カンサシー菌は、全体の10%を占め、都会に多いとも言われています。結核によく似ていて、抗結核薬が有効です。1年から1年半くらいの治療で治癒します。


患者発生届

結核症の化学療法が必要と診断した場合は、結核菌の排菌の有無に関係なく、2日以内に最寄りの保健所長に届け出なければならない(結核予防法22条)結核医療を開始するときには、結核医療費公費負担申請書に直近の胸部Xpを添付して、保健所経由で兵庫県知事に提出する。塗抹陽性、その他で命令入所の対象になる場合は、結核予防法35条(自己負担なし、合併症に対する医療費まで含まれる)外来治療の場合は、結核予防法34条(自己負担の約半分が公費)で申請し、結核審査協議会で適正と判断されれば、「患者票」が医療機関に送付される。




命令入所(結核予防法)について

抗結核薬が進歩し、結核治療に安静は必要でなくなりました。しかし、感染予防、確実な治療の確保において、診断されたばかりの患者さんは、入院治療が望ましい例が多いのも事実です。我が国の結核患者は、いわゆる「命令入所」で入院することが多い(感染症法では、入院勧告→入院措置)というか、この制度があったからこそ、大部分の結核患者は入院治療を受けられたわけです。一方で、我が国の結核入院は、必要以上に長い期間、患者さんを拘束しすぎているという声も聞こえてきます(欧米での入院期間は2〜4週間)もともと、厚生省の局長通知の命令入所の適応は、公費で負担できる範囲を決めたもので、入所を強制するものではありません。結核予防法で、知事が結核審査協議会の意見を聞いて、命令入所を出せるとしていますが、患者の排菌量、咳の状況、家族構成、住環境などから同居者に結核を伝染させる恐れが低ければ、たとえ塗抹陽性の患者さんであっても外来治療を選択してもかまわないわけです。もし、入院治療になったとしても、咳、痰、発熱などの症状が改善し、排菌数の減少し、薬剤感受性試験、服薬に問題がないことなどを確認できれば、速やかに外来治療に切り替えても安全であるとされています。


結核菌DNA指紋法(RFLP分析)

RFLP(Restriction Fragment Length Polymorphism、制限酵素断片長多型)・・・僕もよくわかっていませんが、生物の遺伝子の中に多形性を示す繰返すDNA 配列があり、よく刑事ドラマでやっているように、毛髪、爪、体液などを分析することで個人識別、親子鑑定などが可能になっています。同じように、結核菌のDNAの分析して、結核菌DNA指紋とも言うべき「菌株」「タイピング」を調べることで、二人の患者さんの菌は同じか?誰から感染を受けたか?などを鑑別、追跡調査できるわけです。

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ある地域で短期間の内に発生したホームレス的生活の患者19人について指紋分析をしたところ、そのうち 3人、2人、2人がそれぞれ同一菌株と判明しました。そのうちのひとつのクラスターが、同時期に結核を発症したサウナ従業員のクラスターに一致し、そのホームレスも24 時間サウナを利用していることがわかった。この事例は、不特定多数の出入りする集団生活の場が集団感染の発生母地になり得ることを示したものとして注目されました。このような「隠されたリンク」を暴くためには、地域で発生する患者を全員ルーチンに菌を保存しておき、調べる体制が必要です。

感染症については、日本は、後進国であり、長年にわたり、世界に麻しんや結核を輸出してきました。近年、日本で全国から集められた結核菌患者分離株を分析した結果、全国的にいろいろな多形性が認められるように、国別にも特異的なRFLPパターンが認められ、日本の大都市では、外国由来結核菌の分離されることも多く、自慢にもなりませんが、やっと結核の輸入国になりました。



結核の常識をくつがえされています

(1)結核は墓場までもっていく。

1999年の結核緊急事態宣言を経て、現在は減少に転じているが、欧米先進諸国とは依然として大きな開きがあり、いまだに「結核中まん延国」であり、新規登録結核患者を年齢別に見ると、高齢者の中でも75歳以上の患者の割合が増加し、その約1割は死亡している。これは、平均寿命が伸びるとともに、高齢者で様々な免疫抑制要因を持って、結核を発病しているわけです。

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(2)結核に一度感染したら、再感染はない。
ある老人ホームでは、80歳代の入居者が結核と判明し、入居者や職員の接触者検診と臨床症状などから22人の患者が確認され、そのうち16人の菌株が初発患者の菌と一致した。患者は、職員1人(20歳代)を除いてすべて70歳以上の高齢者で、最近の感染曝露に引き続く発病(外来性再感染発病)は、既感染(70歳で既感染は約70%)では、考え難いとされてきたが、DNA指紋が一致したことで、外来性の再感染が起こりうることが証明されました。

(3)多剤耐性菌は感染しない。
多剤耐性結核菌は感染力が弱く、HIV感染者など免疫機能が極端に低下した人にしか感染しないと考えられてきました。2000〜2001年にかけて、奈良県で6人が関係する多剤耐性結核菌の院内感染が報告されています。一般的には多剤耐性結核菌は誤った治療の末に生じるをされています。この事例では、20〜30歳代の看護師と娘さんと入院していた53歳代の結核既感染者、63歳の糖尿病患者さんには感染した。感染源の患者さんも結核治療歴はなく、市中感染が疑われている。


塗抹陰性、培養陽性

感染源として塗抹陽性が重要であることは言うまでもないが、塗抹陰性、培養陽性例も感染源となりうることはもちろんです。感染のしやすさの度合いを家族のうち乳幼児(0〜4歳)で観察した調査では、「塗抹陽性」「塗抹陰性、培養陽性」「塗抹陰性、培養陰性」の感染性は、10:3:1とされています。

感染危険度指数

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新たに発見された結核患者の感染源としての危険度を最も簡単に予測する方法として、喀痰塗抹検査の最大ガフキー号数と咳の期間(月)の積を用いることが多い。指数10以上を「最重要」0.1~9.9を「重要」0および肺外結核を「その他」に区分し、接触者検診の対象選定を決める際に、社会的活動性、咳の激しさ、接触した距離(普通は、会話する程度の距離で接触した場合に感染しやすい)、接触した時間、空間の広さなどを勘案して判断します。(家族は他の接触者に比して2〜3倍高い)


QFT検査(クォンティフェロン)

結核免疫の有無は従前よりツベルクリン皮内反応(ツ反)によって判定されてきました。現在使用されているツベルクリン液は結核菌から精製された多価抗原性の蛋白質溶液(PPD: purified protein derivative)で、結核菌以外の抗酸菌に由来する蛋白質との共通性も高く、結核未感染のBCG接種者(偽陽性:本当は結核に感染しているわけではなく、BCGの影響で陽性に判定される)や非結核性抗酸菌感染者の多くもツ反は陽性となります。このため、日本のようにBCG接種を行っている国ではツベルクリン検査は陽性となることが殆どであり、ツベルクリン検査での結核感染の評価は極めて困難でした。

QFT検査は、結核菌群(結核菌群以外に、M. kansasii, M. marinum, M. szulgai, M. flavescens, M. gastriiおよびM. leprae)が産生し、非結核性抗酸菌症の原因菌であるM. avium,・M. intracellure(MAC) は産生しない蛋白質(ESAT-6とCFP-10、TB7.7)を抗原として用いることにより、BCG接種やMAC感染には影響されず、結核に対する免疫の有無を判定する検査法です。(感度94% 特異度99%)

結核菌に対する免疫はT細胞と呼ばれるリンパ球が主体となる細胞性免疫です。結核菌の初感染(初めて結核菌に感染すること)後およそ4~8週でこの細胞性免疫が獲得されます。(Tリンパ球に記憶します)再び結核菌が侵入した際、このTリンパ球は、インターフェロンγという物質を産生します。QFT検査は、血液を結核菌群等に特有の3種の蛋白質(特異抗原):ESAT-6とCFT-10、TB7.7とともに20時間程度培養し、特異抗原により刺激を受けたリンパ球(Th1)より産生されたインターフェロンγ量を測定し、結核菌感染者(結核既感染者も)の有無を判定する検査法です。0.35IU/mL以上の場合を陽性(結核感染を疑う)0.35未満~0.1IU/mLを判定保留(感染リスクの度合を考慮し、総合的に判断する) 0.1IU/mL未満を陰性(結核感染していない)、陽性コントロール、陰性コントロールを考慮し判定します。

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QFT検査で、感染が判定可能となるまでの期間は、8週間と言われています。(家族のように濃厚な接触がある場合には4週間でも陽性)結核患者と接触があった場合の健診に使用されていますが、過去の感染と最近の感染の区別が困難な場合があり注意が必要です。

しかし、細胞性免疫を利用したγIFNの検知なので、細胞性免疫の弱っている人は偽陰性になります。30歳から49歳においては極めて精度の高い検査ですが、乳幼児(6歳未満)や高齢者では陰性になりやすく、免疫が抑制された状態(プレドニンや免疫抑制剤を服用)など、QFT検査にて陰性であっても結核感染、結核既感染を否定することはできません。

平成19年4月、感染症法に基づく結核の届出基準の改正によって「潜在性結核感染症」についても届出の対象となっています。QFT検査陰性の者が、結核感染に暴露された後に、QFT検査が陽性になった場合、潜在性結核感染症として、従来の「化学予防」より積極的に治療を行うことが求められつつあります。

しかし、結核診断の基本はあくまでも菌検査(喀痰等からの結核菌の証明)であり、QFT検査は、あくまでも結核の補助診断法であることを忘れないようにしましょう。



過去の遺物となりつつある、ツベルクリン反応?

ツ反は、硬結(リンパ球の浸潤)が重要です。触ったらちょっと硬くて、少し盛り上がっています。日本では、BCGを行っているのでその判定は、一筋縄ではいかないのですが、入職時のPPD(精製ツベルクリン)と比較することが大事です。

ステロイドを連日で10mg以上飲んでいる人は好中球機能低下+リンパ球機能低下あり。よって、ツ反が陰転化するため、結核に罹患してもツ反では診断できない。

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ツベルクリン反応は、48時間後に判定を行う。発赤の長径のみで判定し、0~9㎜を陰性(ー)10㎜以上を陽性とし、陽性の中で発赤のみのものを弱陽性(+)硬結を伴うものを中等度陽性(++),二重発赤や水疱,潰瘍,出血などを伴うものを強陽性(+++)とした。(1995年4月改定されて疑陽性はなくなった。既感染率が著しく低下した今日では疑陽性が結核菌感染の結果による可能性が極めて低いため)

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BCG

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BCG菌は、強毒のウシ型菌を人工培地にて230代植え継いで弱毒化したものである。



治療

結核の治療の目的は、患者さんを出来るだけ早く確実に治すこと、再発を防ぐために持続生存菌の増殖阻止することです。公衆衛生学的には耐性菌を作らないことです。肺結核の自然経過は様々であり、薬の評価は慎重でなければなりません。15年以上も世界中で使われ続けた金製剤は、無効であるばかりかかえって悪化させることが証明されています。今後、より短期間で確実に治せる薬の開発も期待されますが、この50年間、多くの臨床対象実験が行われ、結核と診断されたら、4剤の併用療法6ヶ月が標準治療となりました。そのエビデンズの上に築かれた抗結核治療のいくつかの原則はおろそかにすべきではないでしょう。

原則1 
当然のことであるが、病巣内の菌に有効な感受性のある薬剤を使用しなければなりません。

原則2

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SM単独で治療すると1ヶ月半で85%が耐性を獲得するとされています。結核菌の耐性は、菌が薬剤に接触したために変異して獲得されるものではありません。未治療患者の空洞壁には何十億個もの結核菌が盛んに増殖していますが、このように分裂を繰り返す過程で突然変異で耐性菌が出現すると考えられています。たとえば、INHの自然耐性菌は、結核菌が1億回分裂すると1.84個発生するため、100万個に3.5個の割合で耐性結核菌が混在していると推測されます。したがって、この患者さんにINH単独で治療すれば、感性菌は速やかに減少しても耐性菌は増殖を続け、すべて耐性菌に置き換わってしまいます。各薬剤に対して、100万個に1個は突然変異を起こして耐性菌が発生します。耐性菌の出現を阻止するためには、病巣内の結核菌の少ない症例を除いては、必ず併用療法することが重要です。

薬剤(濃度) 変異発生率 自然耐性菌の頻度
INH(0.2μg/ml) 1.84×10-8 3.5×10-6
RFP(1.0μg/ml) 2.2×10-10 1.2×10-8
SM(2.0μg/ml) 2.9×10-8 3.8×10-6
EB(5.0μg/ml) 1.0×10-7 3.1×10-5

原則3
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結核治療は、初期強化療法と維持期治療を分けて考える。たくさんの菌が分裂し増殖している初期は、多剤併用で強力に治療をする必要があります。病初期には、副作用のため、使用不可能な場合を除き、INH、RFP、PZA、SMまたはEBの4剤併用を行うことが世界中で勧められています。(ただし高齢者ではPZAで肝障害を起こす危険性が高いので使わない場合は、最短でも9ヶ月の治療期間)耐性がなく、薬剤が確実に服用されていれば、2ヶ月の初期強化治療で喀痰中の結核菌は、喀痰培養検査で90%以上が陰性化すると報告されています。2ヶ月初期強化治療すれば、病巣中の結核菌の大部分は、散発的に分裂する菌の状態となり、RFPが最も効果を示します。治療後の再発を防ぐ維持期の治療として、それぞれの薬剤の効き方を考慮し、副作用も考えて不必要な薬剤の投与は中止し、INH、RFPの2剤併用で4ヶ月の計6ヶ月で治療完了とします。ただし、菌陰性化が遷延した例では、菌陰性後6ヶ月とすることが勧められています。4剤併用を2ヶ月以上続けたほうがいいというエビデンスはありません。

原則4
抗結核薬による治療開始後に経過が思わしくないとき、薬剤をひとつだけ変更したり追加することは絶対に避けたい。1剤づつ追加、変更したために多剤耐性例になってしまうことが多いからです。

原則5
結核の治療は、6ヶ月と長丁場です。症状は2〜3週間、薬を服用すると著明に改善し、薬を飲むとかえって胃腸障害など不快な副作用がでることもあるので、仕事に復帰すれば、ついつい薬を飲み忘れがちになります。しかし、薬を飲んだり飲まなかったり、中断してしまうと、結核が再発したり、多剤耐性菌例になったりして、菌をまき散らす可能性もあり、治療成功の鍵は完全服用の励行(DOTの実施)であり、最低6ヶ月間、服用させる工夫が必要となっています。



現在、結核予防法で認められている抗結核薬は10種類です。それぞれの薬の抗菌力は大きく異なります。一般的には、INH>>SM>RFP>EBと言われていますが、病巣内の結核菌の状態にも影響されます。

薬剤名 投与量 作用 副作用 備考
イソニアジド
(INH)
5mg/kg 成人では体重に関係なく300〜400mg/日投与 強力 細胞内(酸性)も細胞外(アルカリ性)の結核菌にも有効 末梢神経障害(日本人ではほとんど起こらない)
肝機能障害AST、ALTが正常上限の3倍以上になったら中止) 
リファンピシン
(RFP)
10mg/kg 成人では、体重にに関係なく450mg/日投与 強力 細胞内(酸性)も細胞外(アルカリ性)の結核菌にも有効 肝機能障害血小板減少 汗、涙、尿などの体液が赤くなる
ピラジナミド
(PZA)
1.2g 肝機能障害(投与量に比例) 酸性の環境下で有効
エタンブトール
(EB)
視覚障害
ストレプトマイシン
(SM)
0.75〜1g(年齢で) アルカリ性の環境下で有効 第8神経障害
エチオナミド
(TH)
肝機能障害
カナマイシン
(KM)
第8神経障害
エンビオマイシン
(EVM)
第8神経障害
パラアミノサリチル酸
(PAS)
サイクロセリン
(CS)

◎腎機能を考慮せずに使用可能な薬剤は、INH、RFP、TH
◎肝機能に影響せずに使用可能な薬剤は、SM、KM、EVM、EB、OFLX、LVFXです。
◎INHおよびRFPで、発熱あるいは発疹の副作用が出現した場合は、リンパ球刺激試験(DLST)や白血球遊走阻止試験(LMIT)で、原因薬剤を同定し、可能な限り、減感作を行う。

再発の定義は、非結核性(非定型)抗酸菌の偶然の排菌、汚染が稀でないため、2回以上の菌陽性をもって再発としています。再治療例では、以前使用された薬剤、治療期間、服薬状況、既往症、再発の状況などで薬剤耐性もさまざまであり、再治療に失敗すれば、非常に難治例になる可能性も高く、専門的な医療機関での入院治療を原則としたい。

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DOTS

結核の化学療法の失敗の原因として、患者が薬を規則的に服用しない、中断によることが大きい。確かに症状もないのに6〜9ヶ月も薬をきちっと内服すること自体、正常な人間こそ脱落すると言われる所以です。DOTS(Directly Observed Treatment Short course(直接監視下服薬短期療法)とは、患者が薬を飲むのを医療従事者が目の前で確認し服薬を支援することです。確実な服薬は、治療効果を上げ、患者さんと伴にモチベーションを保ち、薬の副作用の早期発見にもつながります。抗結核薬の1日1回服用にするよう指導することも服薬の習慣づけに役立つ。



多剤耐性結核

結核の治療薬には、INH、RFP、PZA、SM、EBなどが主に使われますが、耐性を示す薬剤の種類は、いろいろなパターンが考えられますが、実際にしばしば遭遇し、臨床上重要なのは、INH耐性、RFP耐性、多剤耐性の三つです。とくにこのうちで、少なくともINH、RFPの2つの薬が効かなくなる結核を多剤耐性結核といいます。この2つの薬が効かなくなると、結核の治療がたいへん難しくなり、入院も長くかかり、内科治療の成功率は50〜75%程度であり、外科治療も考慮しなければなりません。一方で、INH、RFPの両剤に感受性があれば、SM、EBなど他の薬剤にどんなに耐性があっても治療にほとんど支障をきたさない。

医療機関では、患者は陰圧に設定されている個室に収容し、1時間に6ないし12回以上の換気を行います。 医療従事者はN95マスクを使用します。


胸水のADAが40以上だったら、結核性胸水です。

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龍馬伝にいよいよ、高杉晋作が登場しました(第30話)一般的には歴史上の人物で人気No1は、坂本龍馬と織田信長が双璧のようですが、高杉晋作の格好良さも飛び抜けていますね(散切り頭に着流し姿)しかし、この俳優さん(伊勢谷友介)は、高杉晋作にぴっったりのはまり役なのにはびっくり、圧倒的な存在感を見せておりました。 龍馬が愛用していたピストルは高杉晋作がプレゼントしたものとか(上海からの土産)彼が、志半ばで若くして結核に倒れたのは有名なお話です。