花粉症

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2011年春のスギ・ヒノキ科花粉総飛散数は、2010年6~8月の気象条件と9月中旬のスギ雄花の調査結果から、過去10年(2001~2010年)平均と比較して近畿及び東日本で1~2倍になる見込みです。しかし、少量飛散であった2010年と比較すると、近畿では4~10倍となります。

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アレルギー性鼻炎の2〜3割は喘息を合併します。


Ⅰ型アレルギー

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花粉症の正体は、気管支喘息やじんま疹、蜂に刺された時に起こるアナフィラキシーショックなどと同じ、IgE抗体を介するⅠ型アレルギー反応です。


花粉症の診断

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くしゃみが連発するか?
目の掻痒感が伴うか?
一年のうちである時期だけおこるのか?
鼻水は水性か?
晴天の日に野外で症状が増悪するか?



毎年、春先になるとくしゃみが連発して出て、鼻水、鼻づまりに悩まされ、目もかゆくなる。晴れた日の午後に増悪するなどの症状が揃えば、臨床的に「花粉症」と診断して、内科で治療を開始することも問題ないと考えています。


確定診断をつけるには、耳鼻科での検査が有用です。

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     鼻鏡検査        鼻の粘膜が青白っぽくて(炎症の場合は赤い)

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  鼻汁好酸球検査

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   プリックテスト         皮内テスト


鑑別診断には、感冒、副鼻腔炎、血管運動性鼻炎、好酸球増多性鼻炎などがある。

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アレルゲンに対する血清の特異的IgE抗体測定でも良い。

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スギとヒノキに感受性あり。



しかし、ここで問題なのは、臨床症状と一致するかである。症状がなくても、スギに対する特異的IgE抗体が陽性になる症例は過半数を超えています。無症状であれば、どんなに特異的抗体の数値が高くても、治療の対象にならないことも知っておくべきで、反対に感度が高くなっているとはいいながらも100%ではないので、スギ特異的IgE抗体が陰性であってもスギ花粉症を否定することはできない。つまり、臨床診断が大事だということです。また、鼻症状がさらに初夏まで継続する場合は、イネやカモガヤなどの合併も疑わなければならないし、雨の日にも症状が悪化する場合はハウスダストやダニによる通年性アレルギー性鼻炎の存在を強く疑う。一般にハウスダストやダニによる通年性アレルギー性鼻炎は幼小児期から見られる疾患で、スギ花粉症に比べると鼻症状は軽微であることが多い。

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スギ花粉症は30歳〜40歳代に多く、小児はダニなどの通年性アレルギー性鼻炎が多い。


治療

軽症 経口ヒスタミン剤か点鼻ステロイドの単独。
   眠気の少ない第二世代の抗ヒスタミン剤があります。

   鼻づまりには抗ロイコトリエン薬が有効。

中等から重症 経口ヒスタミン剤と点鼻ステロイドの併用。

眼の症状があるときは点眼用抗ヒスタミン剤を追加。

免疫療法 お薬では治療が難しいときに考慮される。治療終了後、永続的に改善するという報告もあるが、全身反応が見られ、1〜3%ではかなり重症となり、まれにanaphylaxisでの死亡例もある。従って、専門病院で治療を考慮すべきであろう。

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薬だけではなかなか難しい重症例は抗原量をへらす努力が必要。花粉用のマスクで90%カット、メガネで1/3に減らすことができると言われている。


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毎年、同じようにスギ花粉症に悩まされている方は、症状が出てからではなくて、症状の出る前から早めに治療を開始することで軽くなる。