診療所で問題となる主な感染症は、結核を筆頭に、麻疹、水痘、風疹、おたふくかぜ、流行性角結膜炎、疥癬、感染性胃腸炎、インフルエンザなどがありますが、潜在的な感染症(B型肝炎、C型肝炎、HIV、MRSAなど)を持っている場合も想定されます。

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結核、麻疹、水痘、ノロウイルス(エアゾル化)は、空気感染の対策で予防します。感染室に隔離してドアを閉めて、換気扇を回します。退出された後は、ドアは閉めて、窓を開けて換気しておきます。結核患者などに対応する時に、医療者側は感染予防のためにN95マスクを着用します。N95は、顔面との密着性が重要で、息苦しさを感じるぐらいで、大きく息を吸い込むとマスクが凹む感じがあり、特に鼻のところのフィット感をチェックします。

インフルエンザ、風疹、おたふくかぜ、風疹は、飛沫感染で、咳のしぶきが飛び散る2mが一定の基準です。

接触性(直接、間接)感染の代表は、流行性角結膜炎と疥癬、感染性胃腸炎です。手袋と手洗いです。この時にする手袋は、疾患を接触感染予防策であり、標準予防策と違うことは環境整備です。患者さんが帰られた後、アルコール擦式するなど日常の清掃が大事になります。



まずはトリアージを

患者さんが受付に来られた時点で、医療事務さんは、早期発見する目を鍛えておくことが大事です。そして咳をしていたら、野放しにせず、すかさずマスクを勧めるなどの対応が大切です。(いっしょに、咳エチケットのパンフレットを配って啓蒙していくことも大事)また、待っている慢性疾患の患者さんに、感染しないように、危ない人を別室に隔離したり、自分の自動車で待機してもらったり(濃厚な接触を出来るだけ短く)さらに早めに診察して早く返ってもらう(滞在期間をできるだけ短く)ようにするなど、看護スタッフと協力して臨機応変な対応も重要です。

咳エチケット

咳をしている人がマスクをすることは、効果云々の問題ではなく、エチケットです。鼻や口からのウイルスを含んだ分泌物を撒き散らさないようにする効果などは、ガーゼマスクでも充分に役に立つはずです。これは、屁理屈は言わずに、当たり前のこととして、社会人の常識として守りたいですよね。(新型インフルエンザの時に

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一昔前であればスクリーニングで明らかな感染症がみつからなければ、非感染として扱っていたかもしれない。しかし現在では未知の感染症に対する防御策が一般的になってきている。

 
 

 

正しいマスクの付け方

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マスクを着用はしているが鼻や顎を覆っていない人を見かけます。 マスク着用にあたって、鼻口顎を覆うことが一番重要なポイントになります。不織布マスクの中には針金が入っており、自分の鼻の形に合わせて針金を折り曲げ、鼻の両脇の隙間をしっかりとふさいでください。不織布マスクは波状になっており、上下に引き伸ばすことができます。鼻あてを片手で押さえながら、あごを包むようにマスクを下まで伸ばして顔にフィットさせてください。(マスク上部の鼻の部分からの漏れが一番多く、隙間があると飛散しているウイルスや微生物等を吸い込む可能性が高くなります。そのチェック法として、両手でマスクを完全に覆うようにして、ゆっくり息を吐いてみてマスクの周囲から息が漏れなければ正しく装着できているといえます。このようにマスクをより自分にフィットさせるには、自分に合ったサイズのマスクを選ぶことも重要です。「男性用、女性用、子供用」や「L、M、S」とサイズがあります。ので、どれでも一緒と思わないでください。不織布製マスクは原則使い捨てですが、1日1~2枚程度を目安に使用してください。交換時、マスク表面にはウイルスが付着している可能性がありますので、ゴムバンドのみを触ってはずし、マスク表面には触らないように注意しましょう。使い終わったマスクは、ビニール袋に入れ、口を閉じて廃棄してください。マスクを廃棄した後、手にウイルスが付着している可能性がありますので、すぐに手洗いを行ってください。

専用ローションを手についた汚れに見立てて、特殊ライト下で光らせます。適切な手洗いが実施できているか確認できます。
ご使用にならないときは折りたたむことができます。