アナフィラキシーショック

アナフィラキシーによる年間死亡者数

日本で毎年 3 人程度が、食物のアナフィラキシーショックが原因で亡くなっています。 食物以外にも、蜂毒や薬物などが原因で起こります。

3

                      (厚生労働省 人口動態統計)

アナフィラキシーABC

画像の説明

最も多いのは、やはり蜂ですね。アレルギーのある人は、1回目より、2回目、3回目と重症になることが多いようです。山へ行くときは、化粧は薄め、白い服にしましょう。(黒い服、花柄は控えましょう)外来に、蜂に刺されてから30分以上して来院され、局部の腫れと痛みだけだと、冷やして、ステロイド軟膏ぐらいでOKでしょうか。じんま疹ぐらいなら抗ヒスタミンで様子もみれます。しかし、アナフィラキシーを起こしているようなら注意が必要です。アナフィラキシーショックで、死ぬのはなぜでしょうか。ひとつは、喉頭浮腫です。喉の奥が腫れて、ゼロゼロ言っているようなら危険です。挿管の用意をしておきましょう。次に、喘息発作です。呼吸がしにくい、咳などの症状があれば、危険です。聴診するとヒューヒュー言ってませんか?。最後に、末梢血管が広がって、ショック状態です。顔や末梢が真っ赤になって、血圧が55/触診 脈120なんて言えば、緊急事態ですね。

 

 
まずは、ボスミン(エピネフリン)0.3mg 筋注(なるべく大きな筋肉 臀部か大腿外側)です。
10分様子をみて、良くならないようなら、再度 0.3mg 筋注します。

◎酸素投与     必要に応じて
◎輸液       リンゲル液(500〜1500ml)
◎ステロイド    ソル・コーテフ 500mg点注
◎抗ヒスタミン薬  アタP 筋注

s_s_bosuminのコピー-1

たまに、高血圧でβ遮断薬、α遮断薬、ACE阻害薬などを服用しており、ボスミン筋注が効きにくい人がいます。そういう場合は、グルカゴンの筋注(クリニックにはおいていない)が効果あります。ステロイドや抗ヒスタミン薬は、効果発現まで4時間以上かかります。一旦よくなったとしても、二峰性で症状がぶり返す場合(5〜33%)もあり、 最低でも4時間は経過を見て、原則は入院して経過観察です。(特に子供は、24時間)

 

即時型食物アレルギーの頻度

食物アレルギーの頻度は、乳児で 5〜10% であり、年齢とともに減少して、小中学生では 1.3% 位と推測されています。即時型食物アレルギーで食後 60 分以内に症状があらわれ病院を受診した患者さんの厚生労働科学研究班の全国調査(右図)では、調査期間中に医療機関を救急受診した 2501 例中、 乳児が 803 例(32.2 %)と最も多く、1 歳児が 522 例(20.8%)で乳児と 1 歳児で救急受診例の半数以上を占め、5歳以下では 80.1%でした。年齢とともに救急受診例は減少していきますが、一方では 20 歳以上の成人も 6.0 %みられました。このデータが病院受診者の調査であることを加味すれば、成人の食物アレルギー患者も相当多数存在すると考えられます。

画像の説明

緊急時の対応

誤食が確認できなくても、疑わしい症状が見られた場合には、早めに処置を開始します。息苦しさや繰り返す嘔吐が、咳や腹痛、じんま疹よりも先に出現することもあり、それをアレルギー症状と気づくことが大切です。

画像の説明

 

画像の説明

症状の頻度では皮膚症状(じんま疹や発赤、かゆみ)が約9割と最も多く見られます。全身じんま疹、喉頭浮腫、呼吸困難、血圧低下、意識障害など、アナフィラキシー(稀に生命にかかわることも)も約10%にみられます。

 
 

 

画像の説明

 

嘔吐を繰り返す、息苦しい、だるさ、眠気、顔面蒼白、冷や汗、意識レベルの低下が見られるときは、エピペンを注射し、直ちに救急車で病院に搬送しましょう。

 
 

 

エピペン®(アドレナリン自己注射器) の使い方

IMG_0002 13-57-3

 

エピペン®は、1本15000円程度、使用期限は1年ちょっとしかなく、費用負担の大きなお薬でしたが、2011年9月22日、保険適応が認められました。